西昌街 無名炒麵・炒米粉
龍山寺のすぐ東側に西昌街という通りがある。日曜の朝7時過ぎ、コンビニへ朝飯を買いに出かけたら、その通りに屋台が出ていた。
屋台の看板には、1979年創業と炒麺・炒米粉の文字が目立つように書かれていた。コンビニ飯よりも俄然こちらの方が気になるではないか。
屋台に近づいて「炒麺ください」と伝えてみると、店のお姐さんが片言の日本語も交えながら、あれこれ対応してくれた。
「ヤキソバね、肉団子スープいる? 玉子つける? ここ座ってて!」
屋台の端の椅子へと促され、代金を払って出来上がりを待つ。炒麺(30)に滷蛋(10)、貢丸湯(30)で、合計70NTD。日本円で約350円だった。安っ。
炒麺は大量の麺とモヤシを寸胴で茹であげ、大きなボールでいろいろな調味料とあえている。炒麺といいつつ、実際には炒めていない。
ポリ袋をかぶせたお皿に麺を取り分け、ニンニクペーストと豚肉そぼろを盛り付け、煮玉子を載せてできあがり。スープもこぼさないように慎重に持ってきてくれた。
麺は中太のストレート麺。ニンニクペーストはほどよい塩梅に味付けされている。豚肉そぼろ(肉燥)は皮主体だ。豚足煮込み=滷豬腳を刻んでいるのかな。
麺自体の味付けは強くなく、ニンニクペーストの風味がメインだ。肉の甘味とコクもよい。シナモンや八角が香って、屋台の炒麺、めっちゃウメーン!
煮玉子=滷蛋も美味しい。コンビニで茶葉蛋を買うつもりだったが、その欲が満たされた。ボリュームはカップ焼きそばくらいで、朝食にはちょうどよい。
スープは熱々で、味付けはごく薄味だ。日本人的には塩を足したくなる。肉団子は切れ目を入れて火が通りやすくなっていた。歯ごたえがあって美味しい。
食べ終えてみると、この店の炒麺もやはりつゆだく気味だった。そもそも炒めてないのに炒麺として提供され、受け入れられている点が興味深い。
炒米粉=焼きビーフンも食べてみたくて別の日に訪れたが、その日は異なる屋台が出ていた。この店も繁盛している。持ち帰りの注文も多そうだ。
品揃えや価格帯はほぼ同じだったので、炒米粉(小・30)を玉子付き(10)で注文してみた。この店も炒米粉と言いながら炒めておらず、ビーフンとモヤシを茹であげて、調味料と和えていた。
ポリ袋をかぶせた皿に盛り付け、ニンニクペーストと豚肉そぼろ(肉燥)をトッピング。先日の炒麺と全く同じスタイルだ。ビーフンがしっとりした仕上がりで、これもめっちゃウメーン!
前回紹介した兩喜號もそうだったが、昔ながらの屋台・露店で提供される炒麺・炒米粉は、茹で上げた麺や米粉を調味料と和え、ごく薄味に仕上げるのが一般的なのかも知れない。そこにニンニクペーストや肉そぼろを足すことで味を多層的にし、店ごとの個性を出している。そんな印象を受けた。
台湾遠征のレポートはまだ続くが、今回紹介した屋台はかなり気に入っている。正式な屋号がなさそうなので見つけづらいかも知れないが、萬華・龍山寺付近で朝食に困ったときは、ぜひ探してみてほしい。この屋台を紹介している動画を見つけたので貼っておこう。
店舗情報 | 住所: 台北市万華区西昌街235号 営業時間: 早朝~ 定休日: 不明 |
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主なメニュー | 炒麺 30NTD 炒米粉 30NTD 貢丸湯 30NTD |
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