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幡が谷のらんぽう

2021年1月12日

京王新線、幡ヶ谷駅に「幡が谷のらんぽう」という居酒屋がある。駅名は「幡ヶ谷」だが、屋号は「幡が谷」。数年前から行きたいと思っていたのだが、今年6月に入居しているビルの取り壊しで一旦休業してしまった。

幡が谷のらんぽう

同駅北側の入り組んだ飲み屋街に新店舗を確保し、移転再開したのは9月のこと。12月下旬、満を持して新店舗を訪問してみた。一見すると、一般家屋と間違えそうな造りだが、引き戸の陰から店長さんの写真が笑顔で出迎えてくれる。

店主さんの笑顔が目印

客席は厨房を囲むL字カウンターのみ。10人も入ればいっぱいになる。先客に少し詰めていただいて、厨房正面の中央あたりに二人で腰掛けた。

エビス生ビール 600円

まずはエビス生ビール(600円)と、生ピングレサワー(700円)で乾杯。

幡が谷のらんぽう メニュー

前菜4種が載った全部盛りと、「名物」と謳われているネギトロ&ガーリックトーストを注文した。

前菜全部盛り 600円

前菜全部盛り(600円)は、ちょっとずつ色々味わえるお得な一皿だ。右から「酒盗とクリームチーズ」「自家製ぬか漬け」「ミミガーと豆もやしのナムル」「ポテトサラダ」。ポテトサラダには削ったチーズがトッピングされている。どの品も印象的なおいしさだ。ハズレがない。

ネギトロをガーリックトーストで 780円

「名物・ネギトロをガーリックトーストで(780円)」は、文字通りの品。隣のお客さんと店主さんの会話によると、ネギトロには2種類のワサビドレッシングを使っているらしい。なるほど、軽く鼻を刺すツンとした風味は、山わさびのものか。ガーリックトーストに合う。

生レモンサワー 600円

ビールがすぐになくなって、生レモンサワー(600円)へ。甘くない、自分好みのサワーだ。

ブリのあら煮

入店時に勧められたブリのあら煮は、ちょうどあらが無くなったので、切り身を煮付けてくれた。これは日本酒だな、と新潟の地酒・今代司(800円)に切り替える。

新潟 今代司 800円

続いてとり皮せんべい(1枚200円)。2枚お願いしたら、小さめなので1枚分の値段で良いそうだ。ありがたや。

とり皮せんべい 1枚200円

一度揚げた上げたのをもう一度その場で揚げ直した熱々なやつ。パリパリとしたクリスピーな歯応えで酒が進む。

カキフライ 2ヶ 690円

さらにカキフライ(2ヶ690円)と揚げ物が続く。生ガキ用の大粒のやつが2つ。サクサクの衣にカキの旨味がジュワッと滲みる。タルタルソースには鰹節か、鰯の削り粉が加えてあるのかな。これだけでも飲めそうだ。

フルーツビネガーの焼酎ソーダ割り 600円

ドリンクは、キンカンを使ったフルーツビネガーの焼酎ソーダ割り(600円)へ変更。料理のジャンルが多岐にわたるので、酒を選ぶのも忙しい。

そして締めに注文したのはネギやきそば(450円)だ。伊集院光がラジオで紹介していたそうで、この日の客もみんな締めに注文していた。

焼きそばの注文が入ると中華鍋をコンロに置き、カンカンに熱する。そこへ輪切りにした唐辛子と油を投入。蒸し麺を解しながら焼き、ソースでざっと味付けする。混ぜ炒めで皿に上げ、白髪ネギをたっぷり載せて出来上がり。

ネギやきそば 450円

「よーく混ぜてから食べてください。ネギがしんなりするくらいが美味しいです」

具は白髪ネギだけの、超シンプルな焼きそばだ。よーく混ぜると、ネギが少ししなってきた。ネギの風味に、ソースの酸味と唐辛子の辛さが効いている。上海料理の葱油拌面に通じる、癖になる味わいだ。ネギ繋がりで両国・ペーパームーンのハワイアン焼きそばも思い出す。呑み屋さんの焼きそばは、こんな風にシンプルだけど病みつきになる品が多くて面白い。

シンプルだけど病みつきになる味

お会計をお願いすると、最後にサービスでお吸い物を出してくれた。さらに「頂き物ですけど良かったら」と、リンゴまでいただいてしまった。料理は店主のセンスの良さを感じる品ばかりだし、ホスピタリティにも溢れているし、実に良い店だった。またぜひ再訪したいと思う。ちなみに2人で7,450円。

サービスでリンゴまで

ちなみに、こちらのすぐ近くには、「鈴なり」というやきとん屋がある。ここは野方の名店、秋元屋本店で店長を任されていたシュンくんが独立した店だ。今回はハシゴしなかったが、そちらもオススメしておきたい。

店舗情報住所: 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目12-17 清水荘1-D
定休日: 月曜
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主なメニューネギやきそば 450円