福満楼

千歳烏山に福満楼という台湾料理店がある。こちらのブログによると、西池袋の立教大学の手前にあった東江楼という客家料理店の出身らしい。千歳烏山駅の北口から甲州街道方向に5分ほど歩くと、「福満楼」の看板が現れる。そこから階段を降りた地下階が目的の店だ。

千歳烏山 台湾料理 福満楼

このお店、台湾出身の老夫妻で切り盛りされているのだが、料理の品目がとにかく多い。手元のメニューに記載されていない壁メニューもたくさんある。

福満楼 メニューの一部

大半は台湾料理や香港料理を軸にした中華料理なのだが、シンガポール・マレーシア・ベトナムなどの東南アジア系の料理がチラホラある。以前、東南アジア系の料理人が勤めていて、その人から習ったのだとか。

皮蛋豆腐 480円

直近で訪れたのは7月中旬の平日夜。一人での訪問。まずは台湾ビール(530円)と皮蛋豆腐(480円)からスタート。トッピングの薬味がたっぷりで前菜にはちょうど良い。おかわりにいただいたキンモクセイ酒の炭酸割り(430円)は、香りがとてもよかった。

肉湯葉巻揚げ

続いて肉湯葉巻揚げ。迷っていたらオススメされた、壁メニューにもない品だ。枝豆と一緒に調理され、黒酢酢豚で使われる濃厚なタレが、揚げた湯葉によく染みている。お酒は台湾梅酒の炭酸割り(430円)を。梅酢の風味が強めだ。日本の梅酒とはまるで違うのが面白い。

福満楼 メニューの一部

さて、せっかくなので焼きそば系の料理もいただこう。あんかけ焼きそば、かた焼きそばの他、台湾風焼きそばやミーゴレンまである。焼きビーフンも台湾らしくて良いなあ。

福満楼 壁メニューの一部

最終的に注文したのは、壁に貼られていた南瓜炒米粉=台湾風カボチャ焼きビーフン(800円)。調べたところカボチャを使った焼きビーフンは台中の家庭料理らしい。ケンミンの焼ビーフンを使ったレシピもある。

南瓜炒米粉 800円

使われているのは極細のビーフンにカボチャ。豚肉スライス・干しエビ・ニラ・モヤシと炒められ、香菜がトッピングされている。味付けは醤油ベースで、にんにくや赤唐辛子も使われているが、とても優しい味わいだ。

台湾風カボチャ焼きビーフン

本来は「”金”瓜炒米粉」という料理名だが、このお店では「”南”瓜炒米粉」という漢字表記だ。台湾のカボチャ=「金瓜」とは異なる種類のカボチャを使っているせいかも知れない。

焼売 550円

一緒に焼売(550円)も頼んでみた。肉々しく、軟骨のコリコリした歯応えが楽しい。タレの香りに漢方薬のような独特な風味があるのも面白い。なんの香辛料だろう?

福満楼 壁メニューの一部

もう十分に腹は満たされたのだが、ついつい頼んでしまうのが〆の一口ラーメン=担仔麺だ。壁に貼られているメニューなので気付きにくいのだが、なんと200円という驚き価格なのだ。

担仔麺 200円

もちろんサイズは小さく、まさに一口ラーメンなのだが、満足感はお値段以上。10年前に食べた台北の好記担仔麺を思い出す。

あれこれ食べたので、この日のお会計は一人なのに4000円を超えてしまった。ランチメニューや点心セット、コースなどはもっともっとお手頃価格なので、お近くの人はぜひ一度訪問してみてほしいなあ。お店の方はご年配かつ厨房・ホールを一人ずつで切り盛りされている。提供に時間が掛かったり品切れの場合もあるので、その点ご承知おきを。

そのうち東南アジア系のメニューもあれこれ試したい。

 

店舗情報住所: 東京都世田谷区南烏山6-34-17 コスモスパジオ
営業時間: 11:30〜14:30, 17:00〜23:3
定休日: 第2・第4木曜日
主なメニュー南瓜炒米粉(台湾風カボチャ焼きビーフン) 800円
焼売 550円
担仔麺 200円