マドリード 中野店
前回はペルーでしたが、今回は宗主国だったスペインです!
スペイン料理でおなじみのパエリア(Paella)。独特のパエリア鍋を使って、魚介や肉・野菜と一緒に米をスープで炊き上げた料理ってのはご存知の通り。米も魚介も大好きな日本人には大いに受けがよく、いまや全国どこでも食べられる人気者だ。(ちなみにスペイン語での発音は「パエージャ」の方が近いらしい)
そのパエリアだが、米の代わりにパスタを使ったアレンジもあるのをご存知だろうか? 料理名はフィデウア(Fideua)。バルセロナのあるカタルーニャ地方の郷土料理で、日本では「パスタのパエリア」と紹介されることも多い。Youtubeで調理動画を探すと、スープを入れる前に乾麺の状態で具と軽く混ぜ炒めている人もいるので、10%くらいは焼きそば要素があると思うのだ。ああ、わかってる、異論があればまた今度聞こう。とりあえず先に進めますよ。
東京でもフィデウアを提供しているスペイン料理店は割りと多い。しかし「注文は2人前から」という店がほとんどである。そんな中、うちの近所にあるスペイン料理店「マドリード 中野店」にて、ランチタイムに1人前のフィデウアがお手ごろ価格で提供されていることを知った。灯台下暗し、さっそく行ってみよー。
というわけで5月中旬、平日のランチタイムに訪問。同店のある建物は、2013年に中野へ移転してきたキリンビールの本社が入っている中野セントラルパーク・サウス。五月晴れの暖かい日で、敷地内にはお弁当を売るワゴン車も多数あり。公園のテーブルや店先のテラス席も賑わっているし、芝生で食べるのも気持ち良さそうだ。
目的の店はランチタイムということもあってかなりの混雑。写真は団体客がちょうど引けたタイミングだが、入店時は満席だった。パエリアはちょうど売り切れたが、フィデウアは大丈夫らしい。順番待ちのリストに記名し、5分弱待って窓際のテーブルに案内された。新人バイトもいたせいか、オペレーションにちょっと難があるように感じたが、ま、慣れてくれば改善されるだろう。
さて、メニュー。この店は「パエリア」ではなく「パエヤ」と表記している。目当てのフィデウアはランチメニューの一番下にあった。日本語で「細麺パスタのパエヤ」。サラダとソフトドリンク付きで1100円。さらに希望に応じてパンもサービスしてくれるとのこと。なかなかお得である。
昼間だがキリン本社のお膝元まで来てしまったので、敬意を表して生ビール(520円)も注文。中身もグラスももちろんキリンだ。前菜のサラダをつまみにグビグビやる。よく晴れた日の昼ビールは格別だなー。
フィデウアは注文して5分ほどで出来上がった。現地では、パスタだと米より早く出来上がる点も重宝されているらしい。
麺は短い極細パスタ。フィデウア専用のフィデオというパスタがあるらしいが、これがその一種かは不明。ヴェルミチェッリ(バミセリ)を折った(切った?)ものかも知れない。そのパスタが小ぶりのパエリア鍋にドッサリ。エビ・ムール貝・アサリ・イカなどの魚介類と一緒に、ガーリックを利かせたスープで煮込まれていて熱々だ。さらに刻みパセリがトッピングされている。
パスタの長さがかなり短いのでフォークよりスプーンの方が食べやすい。スープをしっかり吸っているためアルデンテとは無縁の食感だが、魚介の旨味がよーく滲みていて旨い。また鍋の内側に貼り付いている部分は、「焦げ」まではいかないが水分が良い感じで飛んでいる。歯応えも楽しく、より濃厚な味わいだ。
ナイフとフォークでエビの殻を剥いたり、ムール貝の内側に詰まっているパスタを食べるのは、ちょっと面倒。頭からかじりたくなったが、ちゃんとマナーは守って完食。付け合せのパンも食べたので、かなりお腹が膨れた。食後にエスプレッソをいただいてお会計は税込みで1661円也。
ちなみにパスタを乾麺のままオイルで炒め、そのあとにスープなどで炊く(煮る)という調理法は中近東にもある。それが地中海経由でスペインへ伝わったのかなー、なんて想像できて面白い。焼きそばと呼ぶにはさすがに難があるかも知れないけど、もしスペイン料理店で「パスタのパエリア」を見かけたら、ぜひ試してみてくださいまし。
店舗情報 | TEL: 03-3389-0070 住所: 東京都中野区中野4-10-2 中野セントラルパーク サウス 1F 営業時間: 11:00~22:30 定休日: 不定休(中野セントラルパークサウス に準ずる) |
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主なメニュー | フィデウア(パスタの細麺パエヤ) 平日ランチ(野菜サラダ付き) 1100円 土日祝日ランチ 1000円 通常 一人前 1300円 |
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