お好み焼き かとう
宮城野区東仙台に「かとう」というお好み焼店がある。安くて地元の学生などに人気とか。東北では日常的にどんなお好み焼きが食べられているのか、興味を抱いて訪れてみた。
訪れたのは4月中旬、平日の夕方17時前。店舗は利府街道沿いにあり、右隣はお寺の参道。裏手は教会や修道院など、キリスト教系の施設が多い丘陵地帯になっている。
ワイワイキャーキャーと賑やかな地元女子中学生たちと入れ違いに入店。バイパスを挟んですぐ近所にある東仙台中学校の生徒かな。4卓ある鉄板付きテーブルがついさっきまで満席だった様子。女将さんが「ちょっとお待ちくださいねー」と急いで片付けてくれた。
メニューはお好み焼と焼きそばのみ。お好み焼は300円からという安さ。なるほど、これなら中学生でも寄り道できるな。
「お待たせしました、何にしましょう?」
「焼きそば(350円)ください。あとミックスのお好み焼(350円)を持ち帰りで」
「焼きそばにミックスを持ち帰りですね」
注文を受けしばらくするとお好み焼と焼きそば、それぞの材料を渡された。まさかの自分焼きか! ま、この値段ならむべなるかな。
とりあえずお好みのカップをグチャ混ぜにして鉄板に落とす。と、女将さんが小手でそれを丸く広げた。薄焼きというほどでは無いが大阪のようにぶ厚く焼いたりはしないようだ。
その隣で焼きそばも調理開始。麺は中細の蒸し麺。具はキャベツ・モヤシ・竹輪・肉・いか・えびとオールスターの豪華な顔ぶれだ。麺と具を混ぜ炒め、塩コショウとソースで味付けし、青海苔と紅生姜をトッピングして出来上がり。
食べてみると味が薄い。炒めるだけで精一杯だった上、右のお好みも気になったからなあ。ま、自分で作ったので文句は言えない。ウスターソースを足して美味しくいただいた。
続いてお好み焼だが、緊張のせいかひっくり返すのを失敗してしまった。女将さんが「やれやれ」と行った感じでやり直す。うーん、自宅だとうまく行くのになあ……心の準備が出来てなくて緊張してるせいかなあ。
「さすがっすね」
「35年もやってるからね」
「なるほど……」
「鰹節は先に掛ける? それとも後から?」
「先でお願いします」
「味付けは醤油? ソース?」
「ソースで」
結局なんのかんの女将さんが最後まで面倒をみてくれた。ありがとう、おばちゃん! 2つに折ってトレイに乗った紙経木で包む。合計700円也。「ごちそうさまでした」と店を出ると、すぐに暖簾を下げた。営業時間は割りとフレキシブルなのかな。
さて、持ち帰ったお好み焼き。食べてみるとサクフワというよりどっしりもっちりした食感。ビールの肴として美味しくいただき、350円と思えない満腹感を得た。たこ焼きやどんどん焼き(くるくる焼き)など、宮城ではこういうタイプの生地が好まれるのかな。やっぱり独特で面白いなあ、地方のコナモン。
店舗情報 | TEL:022-256-0086 住所:宮城県仙台市宮城野区東仙台6-13-28 営業時間:11:00~18:30 定休日:水曜日 → ホームページ |
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主なメニュー | 焼そば 350円 大盛 450円 お好み焼 豚玉・いか玉・えび玉 300円 大盛 500円 ミックス 350円 大盛 600円 |
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