八起
「これはやきそばじゃないでしょ?」シリーズ、3軒目は赤羽のお店。知っている方も多そうですね。というか、シリーズ名、微妙に変わってますね。
昨年、山田孝之主演のドラマで少し話題になった北区赤羽。左党の方々にはハシゴ酒で馴染みの街だ。その赤羽のOK横丁に、八起(やおき)という台湾料理系の飲み屋がある。『東京裏路地“懐”食紀行』という文庫本で、この店の「チャーメン」というメニューが紹介されていた。それがとても気になる品なのだ。
八起を訪れたのは昨年11月上旬、日曜の夕方18時半過ぎ。野方の自宅から赤羽まではバス一本で乗り換えせずに行けるので楽だ。OK横丁の一帯は何度も来た事がある。八起の看板もすぐに見つかった。
日曜の夕方ってことで店内は大賑わい。正面に大きなコの字のカウンターがあり、その周りにテーブルが配置されている。2階もあってかなりキャパは大きそうだ。
カウンターに腰掛けてメニューをさっと確認。まずは生ビール中ジョッキ(580円)と、焼きとんの盛り合わせ(400円)をお願いした。ビールはキリンの一番絞り。冷えたジョッキをグーっとあおる。
続いて焼きとんが運ばれて来た。シロ・レバーx2・カシラ・ハツの5本盛り合わせ。日曜で品切れの部位もあるのかレバーが被ってる。味お任せにしたら全て塩で焼いてくれた。美味しいけどちょっとパサついてるかな。タレを指定した方が良かったかも知れない。
焼きとんが片付いたところでいよいよ目的の品、チャーメン(400円)を注文。ついでに生レモンサワー(360円)も。カウンターの内側の中華鍋担当がジャーッとなにやら炒め始めた。しばらくして運ばれて来たのがこの店の名物、チャーメンだ。
皿の上には炒めた具材がこんもりと丸く盛られている。ひき肉、玉子、モヤシ、ニラ……。ありゃ? 肝心の麺がない! そう、この店のチャーメンは麺がないのだ。一説によるとモヤシを麺に見立てて名付けられたというが、実際のところは良くわからない。
野菜の水分でしっとりした仕上がり。味付けは肉の旨味と塩や醤油が主体で、意外にもかなり薄味だ。モヤシの歯応え、ニラと玉子の風味も貢献していてなかなか乙な味。麺がない分、ヘルシーなのも利点か。
食べ終えたけどまだ少し飲み足りず。生レモンハイが予想外に甘すぎたので今度は酎ハイを注文。うん、こっちは甘くない。
つまみにもうひとつの名物、豚王ぽ(豚の尾っぽ・400円)を欲しかったがあいにく品切れ。代わりにホルモン煮の盛り合わせ(520円)。煮込みと言っても台湾風の薄味の品だ。特製の酢味噌をちょこっと付けて食べる。各部位の素材の味がそのまま味わえて美味しい。食感の違いも楽しい。
1時間足らずの滞在でお会計は2610円。一応、チャーメン(=炒麺)ってことで、こんな品も取り上げてみた。炭水化物抜きのコンニャク焼きそばとか、しらたき焼きそばなんてレシピもあるくらいだから、たまには良かろう。
帰り道に以前紹介したミルクホール三珍亭の前を通ったが人の気配はなし。残念ながら閉店してしまったようで猫がじゃれあっていた。寂しいがそれもこういう街には付き物だから仕方あるまい。次は豚王ぽ、食べたいなあ。日曜を避けて来ようっと。
店舗情報 | TEL:03-3901-5843 住所:東京都北区赤羽1-18-8 営業時間:17:00~23:00(日・祝:16:00~) 定休日:第1・第3木曜 |
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主なメニュー | チャーメン 400円 やきとん盛り合わせ 400円 ホルモン煮 盛り合わせ 520円 |
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