広野屋
将棋と温泉の街、天童市。その中心部にある舞鶴山は元々天童城という古城だった。今では天童公園として整備され、巨大な王将の駒のモニュメントや市街を一望できる展望広場などが楽しめる。そしてその天童公園の裏手、県道沿いにあるのが今回紹介する広野屋というお店だ。
7月の上旬、日曜日の11:20入店。テーブル席が5卓に小上がりが2卓。奥が厨房になっていて、親子三人で切り盛りしているようだ。息子さんがなかなかかっこいい。先客は四人だけだったが厨房の様子だと持ち帰りの大量注文が入っているようだ。鉄板で調理した焼きそばをパックに次々と詰めていた。
外観も店内も昔ながらの食堂といった風情だが、メニューは焼きそばと煮込みとドリンク類のみ。実に潔い。以前は他の品も提供していたようだが、焼きそばばかりが注文されるため今の状態にまでなったそうだ。
お冷やはセルフサービスでカウンターにある。汲みがてら、焼きそばの並500円と煮込み450円を注文。テーブル席のひとつに腰掛けて待つ。卓上にはソースに一味、コショウが置いてあった。また、横の壁にはうちわが用意してあった。村上地方の夏は暑いので助かる。
やがて白いお皿に盛られた焼きそばが運ばれてきた。うっ、話には聞いてたが思っていた以上に量が多い! 続いて煮込みも登場した。
焼きそばの麺はやや扁平した四角な断面の太麺で縮れ気味。柔らかめだがモチモチしてる。具はキャベツにハムならぬ魚肉ソーセージ、それと紅生姜が添えられてるのではなく一緒に炒められている。これはちょっと珍しい。トッピングに錦糸玉子と青海苔。味付けは薄味で、ソース後掛けスタイルである。卓上のソースは辛目なので、味見しながら少量ずつ掛けると良い。
全体的に麺が主体で具は少量である。というか、麺がとても多い。大盛を注文している客も居たが、出された品を見て「並にしてよかった」と思ったほどだ。麺がやけに短いがこれはわざとそのように調理しているのかも知れない。
煮込みは牛スジと蒟蒻を使ったもので、さっぱりした醤油仕立て。汁は上品な味で、値段はちと高いが、焼きそばの付け合わせとしても中々良い。
食べ終わってふーっと一息。並盛なのに腹一杯になった。山形はラーメンや蕎麦が有名だが、焼きそばも個性的な麺々が揃っていてなかなか侮れないなあ。
店舗情報 | TEL:023-653-2673 住所:山形県天童市一日町2-2-24 営業時間:11:00~20:00 定休日:水曜日 |
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主なメニュー | 焼きそば 並500円 大盛600円 煮込み 450円 |
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