こうや食堂
茨城県の県西&県南エリアの焼きそば特集、後半でーす。個性的な焼きそばが今週も続きますよ。
前回紹介したやきそば あおきのある常総市から、西に移動して隣接する坂東市(旧岩井市)へとやってきた。ここにも、こうや食堂という焼きそばの人気店がある。
5月下旬の土曜日、昼過ぎに訪問。こうや食堂は坂東市の中心部、岩井という地域の国道354号沿いにあった。商店街は綺麗に整備され、歩道も広い。店の前が駐車スペースになっていて、既に客の車でほぼ埋まっていた。
店舗は近年改装したのか真新しい建物だ。客席はテーブル6卓。先客で7割方が埋まっている。客が後から後から来るし、持ち帰り注文もたくさん入っていた。本当に地元で人気なんだなー。
メニューは焼きそばだけでなく、ラーメンや丼物、カレーライスもある。ただほとんどの客は焼きそばのようだ。注文したのは特製焼きそばの中(350円)と自家製スープ(80円)。メニューは特大までしかないが、他の客が「超」特大なんてのを注文していた。そんなのもあるのか。
客席から厨房を眺めてみると、焼きそばの調理は鉄板でも中華鍋でもなく、深手の両手鍋を使っていた。菜箸とコテを両手で持って、手際よく麺を焼いている。青森の鈴木焼きそばと似た調理スタイルだ。興味深いなー。
先客の注文を順次片づけて、自分の注文した品は15分ほどで出来上がり。熱々の焼きそばと湯気を立てたスープが運ばれてきた。
麺は細い蒸し麺。やや柔らかめで、そばめしのように一本一本がかなり短く、全体的にフワッとしたドライな仕上がりだ。具は賽の目に切った豚肉とキャベツ。青海苔や紅生姜は無し。北関東らしいシンプルな構成の焼きそばである。
味付けはソースがベースだが、見た目の色から想像した通り極薄めだ。焼きそば単体でよーく味わってみると、焼きそば自体の味付けも単純でないことが分かる。フライドオニオンらしき食材が隠し味に使われていて、塩というか魔法の粉も効かせてあった。
しかしやはりソースを後掛けするのがここの焼きそばの基本スタイルなのだろう。卓上のソースは酸味の効いたタイプで、麺に掛けるとぐっと味が引き締まる。唐辛子で辛味を加えるのも私好みだった。
スープはノリとナルト入り。あっさり醤油風味で、きっとラーメンも美味いに違いない。試しに焼きそばを一口分浸してみたが、出汁が香り立ってなかなか美味しかった。焼きそばの大盛りとスープを頼んで、いろいろと味変を楽しむのも面白そうだ。
お会計は430円。思わぬところでソース後掛け焼きそばに出会えて嬉しいなあ。それにしても独特な焼きそばだった。日光のれんがyaを思い出させる味わいだが、どうしてこういう焼きそばに落ち着いたのか気になる。今度訪れる機会があったら、お店が空いているタイミングに色々と訊いてみたいなあ。
店舗情報 | TEL: 0297-35-1873 住所: 茨城県坂東市岩井4472 営業時間: 10:30~17:00 定休日: 日曜 |
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主なメニュー | 特製焼きそば 小 300円 中 350円 大 450円 特大 500円 自家製スープ 80円 |
ディスカッション
コメント一覧
こうや食堂近くののぼりや商店でも、テイクアウト専門ではありますが焼きそばを出しています。
申し訳ないことに私は食べたことがないのですが……
grl さん、情報ありがとうございます!
機会があれば行ってみます!
そのあたり、駅が遠いので自家用車やバイクが無いととても不便な地域ですよね^^;
至近に現存する「のぼりや」さんと「奥村」さんは昔から屋台で売っているようなパサッとした風味の細麺ですが、味はこうやさんよりしっかりしたソース味です。
以前はのぼりやさんも店内で飲食できたのですが、代替わりしてからは持ち帰り専門になってしまったようです。
今年66歳の私が、小学生から中学生にかけて、町の中心部で至近に位置するこの3軒をローテーションで廻り、定期的に頂いておりました。
今は横浜で暮らしている私ですが、数年前までは横浜にも同様の素朴な焼きそば店がありました。(横浜では大抵おでんと一緒に営まれていました)
今の横浜だと、ノースポートのフードコートにある「大衆食事処 三田食堂」の細麺(面の太さが2種類ある)が近い味になるかな・・?
余談になりますが、市街地から外れた県道沿いに「小川屋」さんという食堂が現存していれば、そこのラーメン(表面が油でコーティングされた鶏がらスープで昔ながらの中華そば的)が絶品です!