池の端 藪蕎麦
不忍池の少し南、上野広小路の歓楽街にある池の端藪蕎麦では「巣ごもりそば」という、ちょっと変わった蕎麦を味わえる。
訪問したのは平日のお昼時。たまたまタイミングが良かったのか、暖簾を潜ると客席の半分ほどが空いていた。テーブルが4つに小上がりが3卓ほど、さらに2階もあるようだ。
2人掛けテーブルのひとつに腰掛けて、巣ごもりそば1,600円と小瓶のビール400円を注文。甘く練られた蕎麦味噌をあてにヱビスビールで喉を潤していると、次々に客が入ってきて、たちまち一階は満席になった。ここ池之端の藪も神田や並木と同じルーツの老舗蕎麦屋だ。神田ほどではないが、さすがといえる人気である。しばらく待って巣ごもりそばが運ばれてきた。
巣ごもりそばは日本蕎麦を使った固焼きそば・皿うどんと言えば分かりやすいか。油でパリパリに揚げた蕎麦に、出汁の効いた具沢山の餡が掛けられたものだ。揚げた麺を鳥の巣に見立てて餡を掛け、真ん中に鶉の卵を落としてある辺りが名前の由来だろう。
麺だけを頬張ると挽きぐるみの蕎麦の風味が鼻腔を抜ける。餡の具は海老や鶏、蒲鉾に長葱、椎茸、さや豌豆、白木耳。おかめそばから流用した種が多そうだ。「返し」と「出汁」で味付けされ、適度なとろみが付けられている。まさに和風の固焼きそばで、添えて出された酢を掛けても美味い。酒との相性も文句無し。そもそもが揚げ蕎麦なので当たり前か。
食後には猪口に入った少量の蕎麦つゆを蕎麦湯と一緒に出してくれた。心配りにほうっと一息。天ぬきなどを肴にして締めに蒸篭を手繰るのが蕎麦屋での左党の王道だろうが、このような一風変わった蕎麦で呑むのもまた面白い。
店舗情報 | TEL:03-3831-8977 住所:東京都文京区湯島3-44-7 堀田ビル 営業時間:11:30~14:00、16:30~20:00 ※日曜祝日は中休みなし 定休日:水曜日 → ホームページ |
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主なメニュー | ざるそば 600円 かけそば 600円 天ざる1,500円 天ぬき1,000円 巣ごもりそば 1,600円 |
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