くるみ
多摩川の河口近く、川崎の地に900年近い歴史を誇る古刹がある。真言宗智山派、金剛山金乗院平間寺。通称・川崎大師。関東厄除け三大師の一つとして有名な寺だ。
頃は2012年9月上旬。土曜日の昼下がり。小用で川崎まで来たついでに川崎大師へ参拝しようと表参道を歩いていると、入り口の直前に「焼きそば」の幟を見つけた。
屋号は「くるみ」。外から見る限り本格的な食堂ではなく、軽食や甘味の店のようだ。商店街のサイトによると創業は昭和59年。売りはやはり焼きそばで、地元の中学生や参拝客に人気らしい。とにもかくにも気になったので参拝後に寄ってみることにした。
店内へ入ると年配の男性とその息子さんらしい男性の二人が「いらっしゃい」と迎えてくれた。サイトに出ていたおばちゃんは不在か。ちょっと残念だ。客席はカウンターが6席にテーブルが4卓。明るい雰囲気の店で建物も新しそうだ。先客は無し。とりあえずテーブル席に着席。
メニューはカウンターの上部に掲げられていた。焼きそばを筆頭にそば、うどん、甘味が並んでいる。焼きそば、かけそば、かけうどんは、ドリンクとのセットメニューもあるようだ。お冷を持ってきてくれた若旦那に「焼きそば(350円)をひとつ」と注文を告げる。
調理は年配の方がされるようだ。テーブルからだと手元は見えないが、小手の音が聞こえるので恐らく鉄板で炒めているのだろう。しばらくして、白い樹脂製の楕円の皿に盛られた品が運ばれてきた。
「お待たせしました、焼きそばです」
「はい、どうも」
品物と引き換えに代金を支払い。お釣りの50円玉を受け取って、さていただきます。
麺は細い縮れ麺でやや固め。具はキャベツと揚げ玉のみで、青海苔がトッピングされ、紅生姜が添えられている。キャベツは半生程度の加熱具合で、歯応えと甘味が残っている。ソースによる味付けはかなりの薄味。酸味と甘味がほんのりほどよく、ソースを吸った揚げ玉のコクも加わってなかなか美味い。
「ごちそうさまでした」
「ありがとうございました、またどうぞ」
ボリュームはほどほどであっさり味。小腹を満たすにはちょうど良さそうな焼きそばだった。川崎大師というと久寿餅や咳止め飴が名物らしいが、こんな焼きそばもあるんだなぁ。
店舗情報 | TEL:044-299-2170 住所:神奈川県川崎市川崎区大師本町10-19 営業時間:11:00~17:00 定休日:不定休 → ホームページ |
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主なメニュー | 焼きそば 350円 大盛り 550円 おでん 500円 久寿餅 400円 天玉うどん・そば 600円 かき揚げうどん・そば 550円 月見うどん・そば 550円 ところてん 300円 みつ豆 350円 クリームあんみつ 500円 |
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