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東京タンメン トナリ 東陽町本店

特徴的な平打ち太麺とたっぷり野菜で、タンメンを一躍人気メニューに押し上げた東京タンメン・トナリ。六厘舎と同じ経営母体の有名ブランドが、11月10日から焼きそばを始めたという情報が入ってきた。いったいどんな品なのだろう。早速、東陽町の本店で確かめてきた。

東京タンメン トナリ 東陽町本店

訪れたのは11月中旬、土曜の11時過ぎ。地下鉄東西線・木場駅と東陽町駅の中間あたり、永代橋通りの北側に目的の店はある。店頭には焼きそばの告知がデカデカと掲げられていた。

「今度のトナリは焼きそばだ」

注文は食券制で客席はカウンターのみ。焼きそばと餃子のセット(830円)に温泉玉子(100円)の食券を購入。開店直後で先客は3人、4番目の椅子に着席。あとからも続々入ってきた。焼きそばも結構出ている。お冷はセルフサービスだ。

店員は外国人2人。日本語がたどたどしいが調理は手慣れた様子。強火にかざした中華鍋で野菜を豪快に煽り炒め。そこに茹で上げた麺を入れ……ない。麺とソースをボウルで和えている。麺を炒める様子はない。ほう、そう来たか……

「辛い揚げ玉を乗せますか?」
「お願いします」

焼きそば(650円)+温泉玉子(100円)

麺はトナリ自慢の平打ち太麺。トッピングはゲソ天と辛くて赤い揚げ玉に蒲鉾が一切れ。中華鍋で炒めた野菜炒め。キャベツ、モヤシ、人参、ニラ、コーンなど、野菜がたっぷり使われている。先に渡された温玉も乗せてみた。

タンメンと同じ平打ち太麺を使用

麺はモチモチ・ゴワゴワした噛み応え。前述の通り炒めず、ボウルとトングを使ってソースと絡めてある。ソースはスパイシーかつすっきりした甘さ。調理方法はともかく、味自体はとても美味しい。

ピリ辛の揚げ玉が良いアクセント

ゲソ天や野菜炒め、辛い揚げ玉との食感・味わいのコントラストも面白い。さらにトッピングした温玉を崩して混ぜるとまろやかな味わいになる。全体を混ぜて食べたいところだが、皿が浅くてこぼれそうになる。器は丼の方が食べやすい気がするが、それだとまるで和えそばだもんなあ。

温玉を崩してまろやかに

皿の底はつゆだくだ。タンメンのスープなのだろうが、ソースも滲みてなかなか乙な味である。そういえばきみはんの焼きそばもつくだくだっけ。きみはんも麺を炒めるというよりは軽く和えた感じだった。ラーメン専門店が焼きそばを作るとこうなるのだろうか?

スープを加えてつゆだく仕上げ

ギョーザは肉汁が封じられたタイプ。焼き加減もバッチリ。閉じ方がヒダのない一文字。ヒダヒダが好みなのだが、あまり拘りはないので特に文句はない。6個で180円というのもお得感があってよい。

餃子 6ヶ 180円

焼きそばフリークとしては『これは「ソース和えそば」だよなあ、中華料理なら「炒麺」じゃなく「拌麺」か「捞麺」だよなあ』と、ちょっとモヤモヤしてしまう。せっかく厨房に中華鍋があるんだし、できれば炒めてほしかったのが正直な感想だ。タンギョウの人気店ならソース味ではなく、飯田橋のおけ以や御徒町の珍満、渋谷の喜楽あたりの町中華的な焼きそばを参考にしても良かったようにも思う。

ただ、多くの人は「ソース味の麺=焼きそば」なのだろうし、ソースを麺に絡めるというスタイルは、ソースの新たな可能性を開くかも知れない。また炒めていなくても「焼きそば」として出しているので、私なりの「焼きそばの定義」にも適っているし、なにより味も美味い。さてはて、これが「焼きそば」として一般の消費者にどう受け止められるか、とりあえず興味深く見守りたいと思う。

トナリ 東陽町本店

店舗情報TEL: 03-5632-8777
住所: 東京都江東区東陽3-24-18 サンヤマトビル 1F
営業時間: 11:00~22:00
定休日: 無休(年末年始を除く)
ホームページ
主なメニュー焼きそば 650円
+温泉玉子 100円
+餃子(6ヶ) 180円
+唐揚げ(5ヶ) 190円
+餃子(3ヶ)唐揚げ(2ヶ) 190円