備後焼きそば本舗 やまもと商店
広島から東京までの帰路で食べておきたい店が一軒あった。福山市にある備後焼きそば本舗・やまもと商店という店だ。「備後焼きそば」と聞いて「町おこしの新規開発系か?」と思ったが、全くのオリジナルらしい。ならば私の好みにもろビンゴ(備後)! このエリアでの焼きそば専門店はとても貴重なので寄ってみた。
訪れたのは体育の日の昼過ぎ。福山駅で新幹線を途中下車。南口からバスで移動し、バス停から15分ほど歩く。店についたのは13時20府くらい。駐車場には幟が多数立ち並んで、はためいている。写真は帰り際に撮ったものだが、来店時には8割くらいが埋まっていた。
引き戸を開けて店内へ。客席はカウンター4脚、テーブル5卓、小上がり2卓。こちらもだいぶ混んでいた。地元客が多そうで、人気の定着度合いがうかがえる。フロア担当のスタッフに促されてカウンターに着席し、メニューを確認。
一番人気は備後焼きそばとたまごかけご飯をセットにした「ぶちたま定食」。焼きそば単品もあるが、せっかくなのでその定食の並(920円)を注文した。焼きそば以外にもおでんや一品料理も結構充実している。地元では飲み屋としても利用されているようだ。
カウンターには花がつおや紅生姜、青海苔などが置かれている。厨房を隔てる目隠しが高くて、調理の様子は良く見えず。ただ麺は茹でたあとに水で締めているようだった。西日本で焼きそばを提供している店で、水で洗うスタイルは珍しいかも知れない。
やがてご飯・玉子・味噌汁・お新香が運ばれ、注文から10分ほどで焼きそばも揃った。熱々の鉄板で提供され、じゅーじゅー湯気を立てている。カウンターに置かれた紅生姜、花がつお、青海苔を適量トッピングして準備完了。さて、いただこう。
麺は「もち麦」入りの自家製角太麺。一本一本が短めだが、モッチモチした腰のある麺だ。具は豚肉、キャベツ、揚げ玉。豚肉は厚めのロースの短冊切りで存在感あり。チーズややまかけなどのオプションも用意されているが、最初はやはりノーマルで攻めたい。
ソースは甘めでトマトの風味が強く、辛さは抑えてある。おそらくお子様でも食べやすいようにという配慮だろう。麺の長さが短めなのも、食べやすさの配慮かも知れない。揚げ玉のコクも加わって、味がかなり濃厚だ。卓上の辛口ソースを後がけするつもりだったが、これ以上濃くしても行き過ぎなのでやめといた。マヨネーズも付いてきたが、それも使わず。
そしてたまごかけご飯。通称・TKG。ご飯も麺と同じく「もち麦」入り。説明書きによるとグルタミン酸や食物繊維の含有量に優れるらしい。玉子も笠岡の「うねめもみじたまご」というブランドものだそうだ。お店のオススメどおり、玉子を溶かずにご飯に乗せ、薬味と醤油少々掛け、ざっくり混ぜていただいた。スルスルっと掻きこむ中、もち麦の粒々が乙なアクセントになっている。焼きそばとの相性も良かった。
焼きそばの味が濃厚なので、あじくらやや千日前焼きそばのように、この玉子ですき焼き風に食べても良いかもしれない。お会計は税込みで993円。ありがちな焼きそば定食とは一線を画すクォリティで、大いに満足。なかなか来れないロケーションだけど、今度は飲みに来てみたいなあ。
店舗情報 | TEL: 084-971-8999 住所: 広島県福山市多治米町1-10-7 営業時間:11:00~14:00、17:30~21:00 (土日祝: 11:00~15:00、17:00~21:00) 定休日:火曜日 → ホームページ |
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主なメニュー | 備後焼きそば 小500円 並600円 特700円 ぶちたま定食 小820円 並920円 特1020円 |
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