秋田ばる七尾

西荻窪に「秋田ばる七尾」という飲み屋さんがある。秋田の酒と肴のほか、店主さんの出身地・横手の味を再現した「オラの焼きそば」を提供している。

西荻窪 秋田ばる七尾

訪問したのは3月下旬。平日の夜20時くらい。西荻窪駅の南口から南東に伸びる神明通り沿いを5分ほど歩くと、脇道に幟と看板が現れた。駅から離れているのに面白そうなお店が周辺に多い。

秋田ばる七尾 店内の様子

入店するとカウンターだけのこじんまりした造りのお店だ。先客はなし。L字カウンターの角に腰掛け、手元と正面に架けられたメニューを眺めた。

秋田ばる七尾 日替わりメニュー

秋田の郷土料理や食材を使った肴があれこれ並んでいる。壁のは日替わりメニューで、季節によって変わるのだろう。

秋田ばる七尾 ドリンクメニュー

お酒も個性的だ。ハートランドの生ビールがあるのは嬉しいなあ。秋田の地酒もいろいろ置いている。

ハートランド生 650円

とりあえずハートランドの生(650円)をお願いすると、ずんぐりした型のジョッキで提供された。キンキンに冷えてて美味しい。

ギバサ奴 430円

おつまみで注文したのはギバサ奴(430円)。「ギバサ」というのは「アカモク」という海藻の秋田方言だ。ズルズルした粘り気とザクザクした歯応え。さっぱりした味わいで旨い。

いぶりがっこサワー 530円

ビールをすぐに飲み干して、お代わりはいぶりがっこサワー(530円)。いぶりがっこのスモーキーフレーバーが面白い。串が一本ついてくるので、おつまみとしても楽しめる。

横手の味を再現した特注麺

さてさて、いよいよ「オラの焼きそば」だ。並のほか、肉玉やホルモンなどのオプションがある。肉玉は玉子1個。目玉は2個とのこと。麺の量は、並盛・中盛・ダブル盛から選べる。麺は滋賀県の製麺屋さんから生麺を仕入れて冷凍し、必要な分を茹で置いているそうだ。

オラの焼きそば 肉玉・並盛 550円

注文したのは肉玉焼きそばの並盛(550円)。中太麺と豚ひき肉、キャベツ・モヤシを炒め、つゆだくソースで仕上げられている。目玉焼きに青海苔のトッピング。脇に盛られた福神漬が、いかにも横手らしい。

出汁が効いててめっちゃウメーン

そのまま食べると、もっちりしたやわらかい麺とまろやかな特製ソースがよーく馴染んでいる。さらにあとがけソースを掛け、目玉焼きの黄身を崩して、麺を絡めて……。横手の焼きそばを味わうのは久しぶりだけど、やっぱり、めっちゃウメーン!

秋田トマトハイ 650円

焼きそばでお酒も進む。いぶりがっこサワーの中だけをお代わりしたあと、秋田トマトハイ(650円)をいただいた。JA全農あきたの「”のむ”トマト」を使っているそうで、トマトそのままの味がする。リンゴハイも同種の人気商品を使っているそうだ。

当店オリジナル 納豆焼きそば

締めに焼きそばをもう一品、この店オリジナルの納豆焼きそばを注文。中太麺とひきわり納豆、玉子を混ぜてカリカリに焼き、もみ海苔と山芋、小ネギをトッピングした品だった。

ソース焼きそばと全く違ってる

ソース焼きそばとは全く違う味付けと食感で、こちらもめっちゃウメーン。お酒にあう乙な味だ。全くの別物なので両方頼んで正解だった。店主さんからも横手の焼きそばに始まって、秋田の色々なお話を伺えた。

ほうじ茶ハイ 500円

最後のお酒はほうじ茶ハイ(500円)。桜の塩漬けが浮いていて、この季節にちょうどよい。常連さんがやってきたのと入れ替わりでお会計。あれこれ食べて3760円だった。

東京で横手の焼きそばを食べられる店は、実はなかなか貴重である。まだ未体験の方はぜひ一度味わってみてほしいなあ。

店舗情報住所: 東京都杉並区西荻南1-23-11
営業時間: 17:30~23:30
定休日: 水
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主なメニューオラの焼きそば 450円~