角屋

製麺所の焼きそば特集。トリは一風変わった品でございます。


北海道の美唄で40年前から売られている袋入りの焼きそばをご存知だろうか? 角屋というメーカーが販売している品で、茹で上げた麺をソースに浸し、そのまま袋詰めして売られているのだ。「汚れた手でも袋から直接食べられる」と炭坑の坑夫たちに受け、この地に定着したという。

美唄市 有限会社 角屋

角屋の工場を訪れたのは2011年の7月上旬。もう3年以上も前になる。外観の写真だけ撮って実物はどこかの店で探そう、というつもりで悪天候の朝に立ち寄った。

丁度白衣の工員さんがいたので、「ここでは買えませんよね?」と念のため訊いてみる。するとあっさり「大丈夫ですよー」という返答。事務員さんを呼んでくれた。ありがたや。

優しい事務員さん、ありがとう

若い女性事務員さんに「二つください」と告げると、「はい」と奥から焼きそばを2玉、ビニール袋に入れて持ってきてくださった。「210円です」とのことで300円渡す。おつりを用意してなさそうでちょっと手間取っていた。ちゃんと切りの良い硬貨をそろえておくべきだったなあ。

突然の訪問に快く応対してくださった角屋さんに感謝しつつ、購入したその足で、工場の向かい側にある中央公園に移動。ベンチに腰掛けて袋のまま早速食べてみた。

角屋のやきそば 1袋 105円

麺は中太で適度なコシがある。味付けは薄めの独特なソース味。具は全く入っていないが、付け合せに紅生姜のスライスが一切れ添えられている。一袋200gなのでだいぶ腹に溜まる。あわてて食べたら喉につまりそうになった。

具なし、紅生姜スライス付き

焼きそばとしては、これ以上無いくらいシンプルな品だ。そもそも焼いてないんだけれども、焼きそばとして受け入れられているのだから文句なく焼きそばなのだ。

ちなみにこの焼きそば、通販でも取り扱っているし、他地域のメーカーからも似た品が幾つか販売されている。もし機会があれば一度お試しあれ。


いかがでしたでしょうか、製麺所の焼きそば特集。製麺所で焼きそばを売りにしている店は多くありませんが、安くて美味しい自家製麺が魅力ですね。

さて、次回からは和蕎麦を使った焼きそばをテーマにお送りいたします。お楽しみに。

(有)角屋

店舗情報TEL:0126-62-7321
住所:北海道美唄市西2条北1丁目2-3
営業時間:だいたい10:00~17:00くらい
定休日:日曜
ホームページ
主なメニュー角屋のやきそば<復刻版> 105円
※2011年7月当時の直売価格