元祖瓦そば たかせ

2018年7月29日

今回から和蕎麦、日本蕎麦を使った焼きそばを特集いたします。全国を探すとチラホラありまして。西の方から行ってみましょうか。


山口県下関市、川棚温泉。種田山頭火ゆかりのこの温泉街に瓦そばという名物がある。熱した瓦の上で茶そばを焼き、具を諸々トッピングした郷土料理で発祥は明治時代初期の西南戦争まで遡るとか。

石畑峠より川棚温泉を望む

瓦そば元祖の店・たかせを訪れたのはこの焼きそばブログを始める数年前、2007年の9月下旬のこと。7泊8日で計画した中国地方キャンプツーリングの最終日。

元祖瓦そば たかせ 本館は大混雑

丁度お昼時ですごい混雑だ。本館も新館も別館も客だらけ。いくらか空いている新館でも30分待ちとのことだが仕方あるまい。カウンターの名簿に名前と人数を記入して待つことに。ちなみに名簿を見たら一人の客は私ぐらいしか居なかった。ま、一人旅では慣れっこさ。気にしないでおこう。

いくらか空いてる新館へ

40分ほどボーっと過ごして、ようやく呼ばれた。テーブルに着席し、メニューをちらりと眺めて元祖瓦そば一人前(1050円)を注文。10分ほどで配膳というかごっつい瓦が運ばれてきた。

元祖瓦そば 一人前 1050円

熱々に加熱された瓦に茶そばが盛られ、錦糸玉子・葱・牛肉・もみ海苔・レモンスライス・もみじおろしが器用に段々重ねになっている。ツユも添えて出された。当たり前だが瓦の上面は凸曲面になっているので全体が崩れやすい。バランスに気をつけて慎重に手繰る。

ズズッ……ふむ……

『雅味豊かな京都の高級宇治茶を使用した茶そば』という話だが、正直風味とかはよく分からず。それでもカリカリに焼かれた部分にツユを滲みさせて食すと実に美味。まさに和風焼きそばだ。ボリュームは軽めだが、甘辛く煮た牛肉など具が割りと豪華なので満足度も高め。ツユが温かいのも面白かった。

待ち時間の何分の一かで、ささっと食事を終えてお会計。次に訪れるときは趣のある本館にしよう。早めの時間に余裕を持って。ちなみに近隣エリアには瓦でなく陶板やステーキ用の鉄板で供する店もあるらしい。本州最西端・毘沙の鼻からも程近いので、当地を訪れたら話の種に一枚いかがでしょ?

山頭火の句碑「湧いてあふれる中にねている」

元祖瓦そば たかせ 新館

店舗情報※下記は本館のデータです。
TEL:083-772-2680
住所:山口県下関市豊浦町大字川棚町5437
営業時間:11:00~21:00
定休日:木曜日(祝祭日は営業、別館・新館は営業)
ホームページ
主なメニュー元祖瓦そば 一人前 1050円