朝日屋 うどん店

とあるTV番組の出演オファーを受け、この3月に名古屋へ行くことになった。番組収録は日帰りでも可能だったが、名古屋は数年ぶりで課題店も溜まっていたので、自腹で宿を取り4泊5日で食べ歩くことにした。訪問は先週の金曜からなので、この記事が公開されるころにも、まだ名古屋にいるはずだ。

名古屋駅 太閤通口 朝日屋 うどん店

初日にまず訪れたのは名古屋駅の太閤通口から徒歩数分の場所にある朝日屋うどん店。ホテルに荷物を預け、午前11時の開店直後に入店。

朝日屋 うどん店 店内の様子

店内は町場の蕎麦屋といった雰囲気。客席はテーブル6卓、小上がり6卓。私が口開けだったが、すぐあとにスーツケースを転がしながら二人連れが入ってきた。ふーむ、観光客も多いんだな。

通常の1.5倍という太きしめん

さて、「名古屋」で「うどん」と言ったら、思い出すのは味噌煮込みうどんときしめんだ。こちらの店では「太きしめん」なるオリジナルの麺を推している。通常のきしめんの1.5倍も幅が広く、同価格で指定可能なんだそうだ。私の目的は、その太きしめんを焼いた「焼き太きしめん(720円)」である。

朝日屋 焼き太きしめんメニュー

約一年前にとある人気番組で「ネオ名古屋めし」の一つとしてこの品が紹介された。それもあってか、店内の壁にはあちこちに同メニューの写真が貼られている。これ目当てで訪れる客は多いらしく、後客も同じものを頼んでいた。

「お決まりですか?」
「焼き太きしめんをください」
「単品でいいですか?」
「はい」

焼き太きしめん 720円

10分も掛からずに熱々の鉄板が運ばれてきた。麺は前述の太きしめん。具は豚肉、玉ねぎ、ピーマン。周りを玉子で固めてあって、鰹節と干しエビがトッピングされている。湯気をかき分け、太きしめんを箸で持ち上げる。上州桐生のひもかわほどではないが、通常の1.5倍というだけあって十分に幅広い。

太きしめん、幅広いー

味付けは自家製の焼肉のタレで、つゆだく気味に仕上げてある。玉ねぎの甘さも加わって甘じょっぱく、ご飯が合いそうな味わいだ。鉄板に張り付いた玉子と焦げた醤油の風味も食欲を刺激する。

熱々の鉄板の周りは玉子で固めるのが名古屋流

後半は一味唐辛子を掛けてみた。味わいが引き締まって、これも美味しい。なかなか個性的な焼きうどんならぬ焼ききしめんだった。味噌味のバリエーションもあるようなので、次回はそちらも試してみたい。

一味唐辛子も良く合います

食後、お茶のお代わりを運んでくれた花番さんにいろいろお話をうかがった。お店は昭和8年の創業。先代は焼きうどんをやりたがらず、今の代になって「何か変わったものを」と思い、8年くらい前から始めたそうだ。焼いたきしめんというと、今はなき伏見のみその亭が思い出されるが、こちらも名物として定着して欲しいなあ。

お会計は720円。接客も気持ちよく、名古屋駅からも近くて使い勝手の良い店だ。出張なんかで名古屋を訪れた際には、ぜひ寄ってみてちょー。

朝日屋 うどん店

店舗情報TEL: 052-451-5930
住所: 愛知県名古屋市中村区則武1-18-16
営業時間: 11:00~15:00 17:00~21:00
定休日: 日曜
主なメニュー焼き太きしめん 720円
焼きみそ太きしめん 820円
焼き煮込みうどん 720円