春来軒

2014年8月14日

バリそばは山口独特の固焼きそばで、太めの揚げ麺に粘度の低いさらりとした餡を掛けたものだ。最近少しずつ知名度が上がっているらしい。今回紹介する春来軒は、その発祥の店である。

山口市 春来軒

平日、14時過ぎに入店。客席はテーブルが4卓、小上がり6卓ほど。昼をだいぶ過ぎてるのにテーブル席は全て埋まっていた。

女の子の店員さんが「いらっしゃいませ」と言ってお冷やは用意してるものの、どの席かも案内してくれない。仕方なく手近な小上がりに腰掛ける。メニューは壁に掲示されているのだが、その辺りも案内は無く気付くのに少し掛かった。

メニューは名物のばりそばのほかは、ラーメン、ギョーザ、ライスのみ。他の客は皆ばりそばを食べていた。とりあえず自分もばりそばの並750円を注文。

メニューのほかにも壁には注意書きの張り紙だらけ。山口には春来軒が何店舗かあり、同じようなメニューを提供しているらしいが、この店が元祖で本家で本店で、他所とは一切関係ない、と口酸っぱく書かれている。いろいろ気になる店ではある。ちなみに創業60年とのこと。歴史がある。

ふむふむと頷きながらそれらの貼り紙を眺めているうちにばりそばが出来上がったようだ。大きな皿に盛り付けられて運ばれてきた。

ばりそば 750円

噂どおり、かなりのボリュームである。揚げ麺は太め。餡の具はザク切りキャベツに豚肉薄切り、干ししいたけ、キクラゲ、竹の子、イカ、ナルトと平天の短冊切り。そして青ネギがトッピングされている。餡には僅かにとろみがついているが、野菜の水分で薄められたのだろうか、食べている間に完全にサラサラになる。大き目のスプーンをつけてくれてる辺りは、店の側もさすがに分かってらっしゃる。

味付けはあっさりしてるが、麺がたっぷりスープを吸ってくれるため、旨味は十分。出されたときにはパリパリだった麺が、食べているうちにほぐれて柔らかくなり、普通の麺の様に食べられるようになった。インスタントラーメンの原理と同じだ。その状態でも麺に絶妙なコシがあるのが面白い。

「バリそばにも。」と書かれた卓上にあった酢醤油を掛けると、さらにさっぱりした味わいになる。あっさりした味付けのお陰でボリュームの割に無理なく食べきることができた。野菜が多くて消化が良いのだろう、食後のお腹の苦しさも無い。

地元で長年愛されてきたメニューだけあって満足度は高かった。山口に行くことがあれば、そのついでに一度食べに訪れてみてはいかがだろう。接客や貼り紙など色々と気になる点はあったけれど、ま、それも食べ歩きの楽しみのうちってことで。

春来軒