吉華 本店
四川風の焼きそばとして3軒目に紹介するのは首都圏で数店舗を展開する四川料理店・吉華。オーナーシェフの久田大吉氏は陳建民の愛弟子だとか。昭和60年創業で本店は世田谷区上野毛の環八通り沿いにある。
3月下旬、平日のお昼前に訪問。環八に面したビルの2階が店舗だ。大きな壷など中国の陶器が飾られた階段を登ると入り口がある。
店内は思ったよりこじんまりしていた。客席は大小の丸テーブルが4卓、四人掛けテーブルが2卓。先客が2組いて、自分の後にもポツポツ入ってきた。
着席してランチメニューを確認。周りはやはり麻婆豆腐定食の注文が多い。目的の品は四川風田舎焼きそば(1150円)。グランドメニューでは漢字で「少子麺」と書かれている品だ。
待つこと5分ほどで配膳。ご飯をサービスしてくれるとのことで素直にいただいた。
カリッと焼かれた細麺にオリジナルの餡がたっぷり掛けられ、さらに葱の微塵切りがトッピングされている。餡の具は、こちらの記事によると豚挽き肉、かき玉子、そして芽菜(ヤーツァイ)や天津冬菜など中国漬物を微塵切りにしたものらしい。筍のような歯応えで不思議に思ったが漬物の微塵切りだったのか。
食べてみるとあっさりした味わいで辛味はあまりしない。風変わりなあんかけ焼きそばといった風情で、挽き肉の旨味に中国漬物のコクと歯応えが相まって味わい深い美味しさだ。ボリュームは軽めだがご飯もあるので中々食べ応えがあった。
デザートは亀ゼリー。ほんのり甘い。あまり面白みの無いスイーツだが薬だと思って胃に納めた。
ちなみに少子麺を百度(baidu.com)で調べると陝西料理の「臊子麺」を案内される。こちらのブログによると「少子」は「臊子」の当て字らしく、紹子麺・哨子麺などの呼び方もあるようだ。「臊子麺」もサイコロ状にカットした具と挽肉の餡(スープ)を掛けた麺料理。ただし麺は茹で上げただけで焼いてはいないらしい。
もしかしたらこの少子麺=四川風田舎やきそばは、陳建民が「臊子麺」を日本風にアレンジしたものかも知れない。エビチリにケチャップを使ったり、担々麺をスープ入りにしたのと同じように。
四川と言われてイメージする辛さはないしインパクトは弱いが、なかなか乙な味わいの美味しい焼きそばだった。吉華以外に提供している四川料理店もあるようなので興味のある方は探してみてくださいまし。……今度は麻婆豆腐を食べに来ようっと。
店舗情報 | TEL:03-3704-6234 住所:東京都世田谷区上野毛3-14-10 カーサ上野毛 2F 営業時間:11:30~14:30 17:00~22:00 定休日:月曜日(祝日の場合は翌日) |
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主なメニュー | 少子麺(四川風田舎やきそば) 1350円 〃 ランチ(デザート付き) 1150円 麻婆豆腐 1200円 坦々麺 1150円 ランチメニュー 900円~ |
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