深作冷菓店
ソース後掛け&塩味の焼きそば特集。関東から徐々に西へと進みます。
ひたちなか市の那珂湊では、この地域独特の「手延べせいろ蒸し麺」を使った焼きそばが長年食べられてきた。発祥の店とされる魚料理店、すみよしやお好み焼き屋の馬場先を以前紹介したが、ここ深作冷菓店も那珂湊焼きそばのれん会の会員店だ。しかも一風変わったソース後掛けタイプらしい。
訪れたのは3月下旬の平日、10時過ぎ。すみよしの脇の道を曲がるとすぐに見つかった。店名が書かれた赤い庇が良く目立つ。営業開始は9時とのことで、早めの時間帯にも関わらず営業中の札が掛かっていた。
店内は鄙びた雰囲気でテーブルが二つほど置かれていた。「いらっしゃいませ」と迎えてくれたのは年配の店主ご夫妻。私が口開けだったのか店内は暗いままだったが、蛍光灯を点けてくれた。メニューには焼きそばやカキ氷などの冷菓のほか、「らう麺」もある。店頭には大判焼の別名「甘太郎」の文字も見えたが今はないようだ。
「深作婆ちゃんの特製焼きそば」と名付けられた焼きそばは、小から特大までサイズを選べるようだ。「ソースは後がけして」との注意書きもなかなか親切。おじいさんからお冷と手拭きを受け取って焼きそばの中(450円)を注文する。
調理はおばあちゃんが担当。お手洗いを借りたついでに厨房を覗いたら大きな鉄板で炒めていた。地元のお客さんが立ち寄っては持ち帰りの注文をしてゆく。そして待つことしばし。
「お待たせしました、ソースを掛けてお召し上がりください」
むむ。思っていた以上のボリュームだ。2玉まるまる使ってるんじゃなかろうか。
麺はもちろん那珂湊独特の手延べせいろ蒸し麺。具はシンプルにキャベツ、揚げ玉のみ。青海苔、白コショウがトッピングされ、脇に紅生姜が添えられている。
太麺なのはすみよしや馬場先と同じだが、湯通ししてあるのか柔らかめで一本一本が短い。数本、そのまま食べてみたが小麦と油脂の極薄味だった。
卓上のソースをダバダバと掛け、混ぜて喰う。うん、美味い。ソースの酸味が麺の味わいを支援している。白コショウも陰の名脇役か。
「ごちそうさま、美味しかったです」とお会計したら、おばあちゃんが「またおいでください」と恥ずかし気に返してくれた。
かなりのボリュームと思ったが、消化が良いのか食後30分ほどで胃が軽くなった。那珂湊焼きそばを食べたのはここで3軒目だが、三者三様でどこも美味しかった。小サイズを食べ歩きするのも面白いかも知れない
店舗情報 | TEL:029-262-3606 住所:茨城県ひたちなか市湊中央1-5-8 営業時間:9:00~19:00 定休日:不定休 → ホームページ |
---|---|
主なメニュー | 深作婆ちゃんの特製焼きそば 小400円 中450円 大500円 特大550円 カキ氷 300円より アイスクリーム各種 130円 モナカ 小130円~特大450円 |
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません