シンガポール海南鶏飯 水道橋本店
シンガポールの焼きそば特集。エビス新東記のホッケンミー、カフェ・シンガプーラのチャー・クイティアオに続いては、ミーゴレンです!
都内に4店舗、台湾に2店舗を展開するシンガポール海南鶏飯(ハイナンチーファン)。チェーン店ながらもシンガポール料理をカジュアルに楽しめる良店だ。本店は水道橋の白山通り沿いにある。セブンイレブンの隣、吉野家の2階という分かりやすい立地だ。6月上旬、平日の夜に訪れてみた。
マーライオンに会釈して細い階段を上り、扉を開けて店内へ。20時近くで、フロアに並ぶ多数のテーブルはほぼ満席。辛うじて空いていた手狭な感じのテーブルに案内された。多くのグループは飲み放題付きのコースを楽しんでいるらしく、ずいぶんと賑やかである。
まずはシンガポール自慢のタイガービールの生(720円)を注文。カフェ・シンガプーラと同じく、こちらもロンググラスで提供された。いかにもピルスナーという爽やかな飲み口は相変わらず。何度飲んでも美味しい。
そしてバタープロウン。前回、カフェ・シンガプーラでいただいて、すっかり好物になってしまった。こちらはエビをココナッツごと揚げてる。殻ごと食べられるパリパリのエビ。後からじんわり辛さが来る。レタスのベッドもパクチーのトッピングも風味と歯応えをアップ。カフェ・シンガプーラの生っぽいシャキシャキココナッツも良かったけど、こっちはこっちでうまいなー。
タイガー生をお代わりして今日の目的、ミーゴレン(990円)を注文。メニューには"Singapore Mee Goreng"という英語表記と併せて、次のように紹介されていた。
シンガポールのミーゴレンはトマト味!!
スパイシーな味わいと、
トマトの香りが絶妙です。
ライムを搾ってお召し上がり下さい。
使われている麺は中太の中華麺。もちっとした食感。具はエビ、玉子、厚揚げ、トマト、ジャガイモ、キャベツ、ニラ、タマネギ。発酵エビを使ったスパイシーな蝦醤=サンバルブラチャとライムが皿の脇に添えられている。それとスープも付いてきた。チキンライスを炊くためのチキンスープだろうか。地味溢れる味わいで五臓六腑に染みる。
説明書きの通りミーゴレンの味付けはトマト風味だ。ちょっとナポリタンチックというか、インスタント麺の「インドミー・ミーゴレン」のような味わいで、まずくはないがピンとこない味である。
「うーん、こんなもんなのかな」
正直そう感じたのだが、サンバルブラチャを混ぜたら味が一変した。深い旨味と刺激的な辛さでシンガポール式ミーゴレンの本領発揮だ、こりゃうまい。ライムを搾っても合う。一瞬でも見くびってすまなかった。シンガポールごめんなさい。
具にジャガイモが使われているのも面白い。栃木南部を中心に食べられているポテト入り焼きそばを思い出してしまった。厚揚げも含めて、冷蔵庫の余りもので作った夜食っぽさを感じる一皿だ。マレーチャンで食べたマレーシアのミーゴレンとも、来週紹介予定のインドネシアのミーゴレンともとも全く違うのがはっきりわかった。
〆のデザートに注文したのはボボ・プルピダム(480円)なる品。メニューには「黒米の温かいデザート」と書いてあり、どんなんだろうと興味津々で頼んでみた。ありていに言えばライスプディングの一種で、小豆を米に変えて甘さを抑えたぜんざいだった。沖縄独特のドリンクの玄米やミキにも似ている味わいだ。なかなか美味しい。お会計は4610円。満足満足。
ちなみにランチでも一度訪問したのだがミーゴレンは無く、焼きそばは「フライドホッケンミー(福建麺)」と「海鮮陳年生油焼きそば」の2種が提供されていた。後者は"Hong Kong Style Fried Noodles"という英語表記も付いている。そっか、シンガポールも香港もイギリスが宗主国だったな。
試しに注文してみたが、いわゆる香港風の醤油焼きそば=豉油皇炒麺で、極細蒸し麺にニラ、モヤシ、豚肉が使われていた。上にエビが乗っているのと、唐辛子入りの酢が付いてくるのがかろうじてシンガポールっぽい。干しエビや麺と同じくらいの細さに切ったスルメも隠し味で入っていて、これもなかなか美味しかった。シンガポールの焼きそばも多種多様で面白いなあ。現地へいつか行ってみたいな。
店舗情報 | TEL: 03-3264-7218 住所: 東京都千代田区三崎町2-1-1 美幸ビル 2F 営業時間:11:30~14:30 17:00~23:00 (土日祝 12:00~23:00) 定休日: 年末年始 → ホームページ |
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主なメニュー | シンガポールスタイル ミーゴレン 990円 フライドホッケンミー 990円 チャー・クェ・ティヤオ 990円 バタープロウン 1580円 ボボ・プルヒタム 480円 |
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