田中
東武線西新井駅と西新井橋を結ぶ関原商店街に「やきそば」と染め抜かれた暖簾の掛かる店がある。こじんまりした店舗で特に屋号は無いようだが、商店街の略図を見る限り『田中』『田中焼きそば』と呼ばれているらしい。
3月上旬、平日のお昼時に訪問。実はこれまで2回ほど訪れたのだがタイミングが合わず閉まっていた。3度目の正直でようやく営業している様を見られたので嬉しい。
客席はカウンター三席にテーブルが二つ。先客はおばちゃん二人。店主の小柄なおばちゃんが厨房の鉄板で調理しながら元気良く「いらっしゃい」と迎えてくれた。
壁のメニューは焼きそばとお好み焼きのみ。焼きそばの小が240円、お好み焼きの中が250円と破格の安さである。お好みプラスそばってのは、いわゆるモダン焼きだろう。ちなみに先客のおばちゃんたちは二人とも焼きそばを食べていた。
「お兄さん、注文決まった?」
「肉入り焼きそばを中で(400円)」
「はいよー。○○さん、悪いけど兄さんにお茶出してあげて」
「はいはい」
「あー自分でやりますよ!」
「いいからいいから」
カウンターで食事してたお客さんがお茶を煎れてくれた。おばちゃんたちは地元の顔馴染みのようで、食べながら店主も交えて談笑していた。どうやらこの店が憩いの場らしい。
「すぐ帰ってくるで、ちょっと待っててな」
持ち帰りというか出前の注文もちょくちょく入っているらしく、出来たての焼きそばをパック詰めにしてどこかへ持っていった。のんびり待って、ようやく自分の焼きそばも出来上がった。
見た目からしてなかなか特徴的な焼きそばだ。麺は中細で二玉は使われているだろう。具はたっぷりの豚肉とキャベツにモヤシ。揚げ玉も少量使われていた。さらに紅生姜と短冊に切った薄焼き玉子、魚肉ソーセージが盛り付けられ、青海苔が振りかけられている。
「甘かったらソース掛けてな」と言われたが、味はしっかり付いている。入り口付近に下町の定番、ユニオンソースの箱があったが、程よい酸味で美味い。冷たいまま切っただけの魚肉ソーセージもこれはこれで面白い。玉子も入っていてこの値段と考えると、かなりコストパフォーマンスの良い焼きそばだ。
「ごちそうさま、美味しかったです」
おばちゃんたちに見送られて出てきたが、定休日や営業時間を聞き忘れた。また訪れて確認しよう。
※後日、再訪して確認。営業は昼のみで午後2時まで。日曜祝日が定休日だが、月一くらいの割合で不定休もあるらしい。
店舗情報 | 住所:東京都足立区関原1-21-24 営業時間:昼のみ、午後2時まで 定休日:日曜祝日、月一くらいの割合で不定休 |
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主なメニュー | 焼そば 小240円 中300円 大380円 肉入り 小340円 中400円 大500円 お好み焼 中250円 大300円 肉入お好み 中350円 大400円 お好みプラスそば 450円 |
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