三幸苑
横浜・桜木町駅から日ノ出町方向に歩いて200mほど。野毛大通り左手に三幸苑という大衆中華の店がある。創業は1964年(昭和39年)らしいので、ざっと50年近い老舗だ。『あとを引く味、たんめん・ぎょうざ』と看板に謳っているが、独特の焼きそばも人気だと言う。
訪れたのは三月中旬の日曜日。店内へ入ると「いらっしゃいませ」と少し中国語訛りのある女性スタッフが迎えてくれた。客席は4人掛けと2人掛けのテーブルで24席、奥のほうにカウンターが6席。御昼時でテーブルが半分ほど埋まっている中を、「こちらへどうぞ」と手前の2人掛けのテーブル席に促された。
壁に貼られているメニューには、たんめんを中心に麺類と餃子が並んでいる。背中がそちらを向いている位置だったため大変見づらい。先客は、たんめん半分、焼きそばが半分くらいか。
「ご注文はお決まりですか?」
「ビールの小(400円)とちゃーめん(780円)をください」
「セットで無くて良い?」
ランチタイムは50円増しで半餃子(4ヶ)が付くらしい。
「じゃ、セット(830円)にしてください」
「はい、焼きそば一丁ーっ!」
焼きそばはメニューには「ちゃーめん」と書かれているが、符丁や伝票は「焼きそば」で通っていた。奥の厨房から中華鍋を振るう音が聞こえてくる。
まずビールが出される。小瓶は一番絞りだったが、大瓶だとアサヒ・サッポロもあるようだ。続いて餃子がやってきた。
餃子は小ぶりで皮の薄いタイプだ。なかなかニンニクが利いている。ビールを飲みながら半分ほど平らげたところでメインのちゃーめん登場。運ばれてくる段階からニンニクの臭いが漂ってきた。
麺はかなり太い生の平打ち麺で、柔らかめに茹でてある。一本一本が短めだ。具は豚肉、モヤシ、ニラ。そして何より大量の摩り下ろしニンニクによる味付けが特徴的だ。ラードもかなりの量が使われていて、そんじょそこらには無い、ギトギトでパンチの効いたどぎつい焼きそばである。しかしこれがなかなかビールに合う。万人にはお勧めできないが、確かに癖になる味で固定ファンが居るのも頷ける。
お会計は〆て1230円。我ながらニンニク臭が気になって仕方ない。店を出てフリスクを噛みながら駅まで歩いた。
店舗情報 | TEL:045-231-4450 住所:神奈川県横浜市中区野毛町2-87 営業時間:11:30~21:30 定休日:月曜日 → ホームページ |
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主なメニュー | たんめん 770円 ちゃーめん 780円 |
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