青柳
一年ほど前、牛込神楽坂あたりの大久保通りを通りがかったときに、青柳という店を見つけた。早朝からやってる甘味処で、食事処も兼ねているらしい。創業年は不明だが、かなりの年季が入ってそう。
場所は大久保通り沿いで、牛込中央通りの交差点から少し早稲田寄り。店頭には食品サンプルの入ったガラスケースが置かれ、緑のフードには「甘味・食事 青柳」の文字。趣のあるファサードだ。
店内にはテーブルが5卓。訪れたのは日曜のお昼時で先客はいなかったが、あとからぞろぞろと3組くらい入ってきて、テーブルはほぼ埋まってしまった。「ビール小といつもの」なんて注文もしてる。さすが、しっかり地元に根付いているらしい。
メニューの片面にはラーメン・うどん・そばなどの麺類が並んでいる。裏面には御飯と味噌汁とおかず、そして甘味類。定食もあるし、甘味処というよりは食堂寄りっぽい。
ちなみにつけ焼きってのは、いわゆる磯辺焼きらしい。朝6時から営業しているということは、駅前の立ち食いそば的な利用のされかたが多いのかな。
注文したのはソース焼きそば(550円)とミニカレー(360円)のセット。厨房から炒める音が聞こえてくる。やがてお盆とウスターソースの入った醤油刺しが運ばれてきた。
焼きそばは太めの蒸し麺を使っている。具は豚肉、モヤシ。天辺に青海苔と刻んだナルト。脇に紅生姜。ややオイリーで、あっさりしたソース味の味つけだ。
オーソドックスな焼きそばだが、もちっとした太麺が特徴的だ。刻んだナルトのトッピングは中野の四川東家や静岡市の松竹と同様、それだけでノスタルジーを感じさせる。
そしてウスターソースを後掛けすると、味がさらにピシッと締まる。これもなかなか美味い。
終戦直後は砂糖が統制品だったため、ソースには人工甘味料が使われており、加熱すると苦味がでてしまう。それを避けるため、その時代の焼きそばはソース後掛けが一般的だった。時代は下ってもその名残を留める焼きそばが結構残っているものなのだ。
セットのミニカレーライスはマイルドな家庭的タイプだ。過不足のない、カレーらしいカレーで食べ飽きない。カレーソースを焼きそばに掛けてもなかなかいけた。
焼きそばとカレーを平らげたあと、クリームみつまめ(580円)を追加注文してみた。「あんみつ」じゃなくて「みつまめ」の方だ。
アカエンドウ、寒天、パイナップル、ミカン、アイスクリームにシロップ。見た目も涼やかだ。猛暑にはぴったりの締めとなった。
お会計は合計で1490円。ラーメンやそばも美味しそうだった。今度は早起きして出勤前の朝食にでも寄り道してみたいなあ。
店舗情報 | TEL: 03-3260-5691 住所: 東京都新宿区箪笥町29 営業時間: 6:00~17:00 (土曜16時まで、日曜15時まで) 定休日: 月曜 |
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主なメニュー | ソース焼きそば 550円 ミニカレー 360円 クリームみつまめ 580円 |
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