お知らせ


一番飯店

2014年3月23日

あんかけ焼きそば特集、4週目。いよいよ東京でございます。


高田馬場は手塚治虫と縁の深い土地だ。手塚プロダクションの本社があり、駅のガード下にはキャラクター勢揃いの壁画が飾られている。山手線の発車チャイムも『鉄腕アトム』のテーマという念の入れ具合。

高田馬場駅ガード下

その高田馬場に一番飯店という中華料理屋がある。手塚治虫が生前に良くこの店の出前を利用していたそうで、本人のリクエストで作られた焼きそばもあるという。昨年の2月9日とだいぶ前のことになるが、手塚治虫の命日を記念して訪れてみた。

高田馬場 一番飯店

高田馬場駅から早稲田通りを小滝橋方面に5分ほど歩くと左手にこじんまりした店舗があった。間口は狭くフロアは奥に延びている。1階にはテーブルが3卓置かれカウンターは無し。平日の午後10時で先客は見当たらないが、2階席もあるらしく団体さんが来ているようだ。

一番飯店 お勧めメニュー

テーブルに腰掛けてメニューを確認。特製上海焼きそば、1380円。これだ。メニューには『一番飯店と手塚治虫先生』と題した一文も載っていた。高田馬場と鉄腕アトムの関係を述べた後にこう書かれている。

先生は執筆中にしばしば出前で当店をご利用いただき、八宝菜にお好きな具を入れた、先生特製の焼きそばをいつも召し上がっておられました。それが現在の特製上海焼きそばです。

お冷やを飲んで待つことしばし。四角いお皿に盛られて注文した品が運ばれてきた。具沢山のあんかけ焼きそばだ。

特製上海焼きそば 1380円

麺は細めで柔らかい部分とカリカリの部分のメリハリが付いている。餡の具は干し椎茸・木耳・フクロダケのキノコ3種に大・小のエビ、丁寧に包丁を入れたイカ、アサリの魚介類、鶏肉と白菜といった構成だ。餡は醤油ベースで干し椎茸や魚介類の旨味に満ちている。価格は高めだがそれに見合う贅沢で美味しい焼きそばだ。夢中で食べたら熱々の餡で口の中を火傷してしまった。

後から来た常連さんや2階で宴会をやっているお客さんと店のスタッフがフレンドリーに会話している。エビマヨや木耳玉子炒めなど、380円均一の小皿料理も充実している。漫画の神様の足跡を偲ぶのはもとより、普段使いにも良さそうな店だ。また来よう。

一番飯店 本店(4丁目店)

店舗情報TEL:03-3368-7215
住所:東京都新宿区高田馬場4-28-18
営業時間:11:30~翌0:30(火曜のみ22:30まで)
定休日:水曜日
主なメニュー特製上海焼きそば 1380円