高丸電氣
渋谷と恵比寿の中間あたりに、高丸電氣という飲み屋さんがある。恵比寿の人気店「晩酌屋おじんじょ」のオーナー、高丸聖次氏により2020年の4月にオープンした。
店舗は駅から離れた建物の2階にある。脇の階段から入店するのだが、ドアに何も書かれていないため、ちょっと不安になるかもしれない。「飲食店の厨房で飲む」というコンセプトの店で、店内の各テーブルに調理場が散在しており、飲み物は基本セルフサービスだ。調理しているスタッフを避けて、冷蔵庫から瓶ビールを持ってくる、といった非日常を味わえる。
訪問したのは4月下旬の平日夜。この日は「マツコの知らない世界」に出演されたCKBの小野瀬雅生さん、偏愛系フードライター・編集者の小石原はるかさんなど、焼きそば好きに声を掛けての飲み会である。店を予め予約しておき現地集合。皆さんお忙しいなか集まっていただき、ありがとうございました。
お通しは数種類から一つ選ぶ方式で、自分はコールスローサラダにした。飲み物は瓶ビール。生ビールだと店員さんが持ってきてくれるのだが、せっかくなので瓶にして自分で冷蔵庫から持ってきた。こういう体験は面白い。
メニューは卓上のQRコードを使い、各自のスマホで閲覧する。載っているおつまみはバラエティに富んでいる。ワイワイ言いながら、注文した品々をざっと紹介していこう。
手前の食べかけ皿は、先着した方が注文してくださっていた「おじんじょのポテサラ」(580円)。晩酌屋おじんじょの名物だ。トッピングされたカレー風味のタクアンが良い。
「本格四川風!! よだれ鶏」(780円)。よだれ鶏らしからぬ、おしゃれな盛り付けだ。本格と謳っているが辛さはほどほど。中華系の料理も美味しい。
これはスナップえんどうだったかな。日替わりオススメメニューだったはず。ほんのり甘くてシャキシャキ。
「日本一旨い!! 雲仙ハムカツ」(580円)。長崎県民が愛してやまない雲仙ハムにパン粉をまぶして揚げたやつ。
「汁餃子」(780円)は、滋味あふれるスープで具だくさんの餃子を炊いた逸品。この店の名物のひとつだ。
さて、肝心の焼きそばだが、この店では「焼麵」という名で売られている。ベーシックな具なしの焼麺が600円。そこに好みでいろんなトッピングを追加する、という趣向である。トッピングは多種多様で、遊び心に溢れている。
- どっさり青のり・紅しょうが 各+100円
- えのき・キクラゲ・キャベツ 各+200円
- ぶっかけパルメザン・空芯菜・しーたけ 各+300円
- 豚バラ・えび 各+350円
- 牡蠣・カニMIX・花ニラ 各+400円
- からすみ・トリュフ 各+450円
- いくらぶっかけ・生うに 各+600円
まずは豚バラ(350円)とキャベツ(200円)という定番の組み合わせを選択。本当はキャベツではなくお店オススメの花ニラにしたかったが、あいにくの品切れだった。麺は香港の醤油焼きそばで使われる極細麺だ。それを炒め、独自にブレンドしたソースで味付けしているらしい。
よーく焼かれた極細麺は、独特の歯ごたえがある。定番の具なので驚くには至らないが、期待通り間違いない美味しさだ。最近の焼きそばはモチモチの太麺が話題になりがちだが、日田風の細麺や香港風の極細麺など、細麺の魅力も再評価されてほしい。
続いて焼玉子(600円)。これも焼麺と同様に、トッピングを好みで選択でき、味付けは黒酢オイスターソースとスパイストマトソースから選べる。注文したのは黒酢オイスターソースにキクラゲ(200円)と牡蠣(400円)というオススメの組み合わせ。キャラメルのような香ばしいコクのある甘酸っぱさが印象的だった。
最後に焼麺をもう一皿。今度は変わり種で「いくらぶっかけ」(600円)と「どっさり青のり」(100円)という組み合わせ。「意外と合う!」という結果を期待して、あえて癖の強そうな2品を選んでみた。
結果は、うーん、あわないなー。いくらの生臭さと青のりの磯臭さの相乗効果で、潮溜まりを思い出させる味である。これは失敗。しかし、自分だけの絶妙なマッチングを探すのは楽しそうだ。提供方法の着眼点が素晴らしい。
焼きそばの話題ほかもろもろ盛り上がりつつ、2時間制ということで、この辺で切り上げて次の店へ移動した。次回訪問したら、まずは焼麺を具無しで注文してみようっと。
店舗情報 | 住所 東京都渋谷区東1-25-5 フィルパーク渋谷東 2F 営業時間: 平日: 15:00~23:30 (LO 23:00) 土祝: 14:00〜23:30 (LO23:00) (日曜のみ23:00close) 定休日: 不定休 → ホームページ |
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主なメニュー | 焼麺 600円~ |
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