敦賀コンパ

一昨年の10月下旬、北陸を一週間ほど旅している途中、福井県の敦賀に一泊した。目的は敦賀コンパという昭和30年創業のダイニングバー。焼きそば仲間の神田鯉風先生のブログで拝見して、いつか寄ってみたかったお店なのだ。

敦賀市 敦賀コンパ

いきなり一軒目にダイニングバーというのも無粋なので、すぐ近所の八新という店で一時間ほど暖機運転。京風おでんと生ビール、燗酒・冷酒でホロ酔いになってから敦賀コンパへと移動した。

ところでこの周辺が敦賀の繁華街なのだろうけど全く活気が無い。3.11以来、原子力関連の自粛ムードで景気が大きく後退しているという話だ。うーん、せちがらいなあ。

敦賀コンパ 看板

敦賀コンパのシックな入り口の脇には看板が光っていた。「元祖焼そば/和牛ステーキ/軽食」「美食酒家・敦賀コンパ」。焼きそばが筆頭に掲げられているのが何とも頼もしい。

店内は近年改装したそうで清潔感があり、ゆったりと落ち着いた雰囲気を醸している。客席はカウンター5席にテーブルが2卓。カウンターの内側には昭和50年日本ベストバーテーンダーに選ばれたという先代のマスターがいらっしゃった。

シーバスリーガル、でっかい!

テレビではゴルフ中継が流れ、息子さんの現マスターが地元の中年カップルと談笑している。バーと言っても気取らない雰囲気のお店で安心した。シーバスリーガルのどでかいボトルが気になって仕方ない。

サントリー白州のハイボール

カウンターに腰掛けて白州のハイボールと焼きそばを注文。タンブラーから爽やかな香りが立ち上る。炭酸の泡が弾けて喉を内側から刺激するのも楽しい。

焼きそば(650円)は先代マスターが片手にコテ、片手に箸を持ち鉄板で調理してくれた。さすがに慣れた手付き、熟練の腕前だ。

敦賀コンパ名物の焼きそば

麺は腰のある中太麺。シコシコ・モチモチした食感で、ちゃんと焼き目もついている。具は地元名産の蒲鉾に豚肉とキャベツ。トッピングに紅生姜と目玉焼き。

具の蒲鉾が妙に美味しい!

蒲鉾は炒める際に熱で水分を十二分に飛ばしたらしい。食べ物は基本、余計な水分を飛ばすと美味しくなると聞いたことがあるが、歯応えも旨味も普通の蒲鉾とは段違いだ。ソースでの味付けは薄目だが、素材の旨味が凝縮されていてそのままで充分美味しい。

箸袋でも焼きそばとステーキをアピール

ハイボールと焼きそばを片付け、ソルティードック(750円)を追加注文。せっかくなので自分のハンドルネームとも縁深いカクテルも飲んでおかねば。ゴードン・ドライジンと赤グレープを、スノースタイルのロングショットグラスでたっぷり堪能した。

佐渡酒造先生も笑ってらあ

帰りは千鳥足でフラフラと駅前の宿へ。酔いすぎてメニューとソルティドッグの写真を撮り忘れてしまったが良い店だった。もう一つの黒毛和牛のステーキもいつか食べてみたいなあ。

ちなみに「コンパ」というのは昭和30~40年頃に流行した飲食店の業態で、「パブ」「スナック」「バー」「スタンド」などと同列のジャンルらしい。東京にも江古田コンパという店があるので、興味のある方はそちらもどうぞ。

敦賀コンパ