YakisoBaL wy
関西で焼きそば専門店の新規オープンが続いているが、なんとあの新梅田食堂街も例外ではなかった。屋号は「YakisoBaL wy」。8月18日のオープンというから8月下旬の関西遠征の時にはもう開業していたはず。しかし気付いたのは帰京してからだ。知らなかったことを少し悔やみつつ、10月の関西再訪の際に寄ってみた。
最初に訪れたのは遠征初日、金曜の夜。同食堂街にあるおでんの老舗、たこ梅でだいぶ飲んでからの梯子酒だ。YakisoBaL wyはカウンター6席のオープンスタイル。BaL=バル(BAR?)というだけあって、お洒落な感じの造りである。一見さんでも入りやすい雰囲気の店は、この食堂街ではとても貴重だ。そのためか最初に覗いたら満席で入れず。ちょっと時間を潰して空いたタイミングを狙った。
とりあえず角ハイボール(400円)を注文。カウンターにはウォッカにフルーツを漬けた果実酒のボトルが幾つか置かれている。後述する再訪時にその炭酸割りを呑んだが、華やかな香りと控えめな甘さでとても美味しかった。ワインや焼きそば以外のおつまみもいろいろと揃っていて、バルとしての使い勝手も良さそうだ。
さて本命の焼きそばだが、この店では焼き麺と呼んでいる。レギュラーメニューはソース、出汁海鮮、トマト味噌の3種がある。その中から注文したのは、完熟トマト味噌のイタリアン焼き麺(680円)。昼に三宮の「まる喜」と加古川の「ばんばん」でソース焼きそばを連食したばかりなので、ちょっと変わり種にしてみた。
調理はフライパンを使用。関西で焼きそばというと鉄板をイメージするが、バルだからフライパンなのも当たり前か。生麺を茹で上げてから冷水で締め、あらかじめ炒めておいた具と併せて、さらに混ぜ炒める。お皿にあれこれ盛り付けて出来上がり。
麺は中太の角麺。壁に貼られた文面によると玉子麺らしい。やや硬めでエッジが立っていて、モチモチ・シコシコした食感が特徴的だ。お店の方によると、こちらの店は綿菓子をトッピングしたラーメンが話題の「japanese noodle awaodori」と同じ系列とのこと。焼きそば用の麺もその流れで特注しているそうだ。
一緒に炒められている具は、トマト・玉ねぎ・キャベツ。トッピングされているチャーシューには濃厚な味わいの味噌が塗られている。味わいはシズル感のあるナポリタンとでも呼ぶべきか。焼き麺というが麺に焼き目がついているわけではなく、むしろパスタ寄りの一皿だ。野菜が多く使われていてヘルシーな印象。店の雰囲気も含めて女性に受けそうな美味しさだ。味噌とトマトという組み合わせも面白い。
そして今回の大阪遠征最終日。大阪城ホールでのBABYMETALのライブのあと、日曜の最終の新幹線に乗る前に、友達2人を連れて再訪した。カウンターはこの日も満席で、空いた隙を突いて椅子を確保した。バルとして流行っているんだなあ。
この日注文したのは昔ながらのソース焼き麺(580円)。麺は前回と同じく茹でたての中太麺。「チャーシュー海鮮MIX」と謳っている通り、キャベツと玉ねぎ・天かすのほかに、チャーシューや海鮮(エビとイカ)が使われていた。削り粉、ネギ、青のりがトッピングされていて、まさに「昔ながらの」という見た目だ。
味付けはすっきりした風味のソース味で、素直に美味しい。さすがに焼きそば定食は無いため、ご飯のおかずではなく単体かおつまみ向けの味付けだ。この場所でこの値段を考えると、具も充分満足できるレベル。そしてやはり麺の特徴が際立っている。この歯応えは癖になるなあ。その他にふぐの子のクリームチーズやホタルイカなどもいただいた。酒も肴も気が利いていて、ちょい飲みにもピッタリだな。
この日は松葉総本店で串カツを食べてからの梯子だったが、この新梅田食堂街は老舗が多い。客層も必然的に年齢が高めの男性がメインになる。それに比べて、このYakisoBaL wyは2回の訪問ともカウンターが若者たちで埋まっていたのがとても印象的だった。その半分は女性だ。
東京では恵比寿横丁のような新スタイルの横丁が若者を集めている。地方都市にもその流れが普及してきているが、ここ新梅田食堂街にも新しい流れが起きつつあるのかな。焼きそば専門店の新店ラッシュとはまた別な視点で興味深いお店だ。立ち寄りやすい立地なので、また寄らせてもらおうっと。
店舗情報 | 住所: 大阪府大阪市北区角田町9-26 新梅田食堂街1階 営業時間: 11:00~23:00 定休日: 不定休 → ホームページ |
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主なメニュー | 昔ながらのソース焼き麺 580円 究極出汁の海鮮焼き麺 580円 完熟トマト味噌のイタリアン焼き麺 680円 |
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