マレーチャン

マレーシアの焼きそば特集。荻窪・馬来風光美食のホッケンミー、芝・ペナンレストランのチャー・クイ・ティアオに続いてはミーゴレンだ。

池袋西口 マレーシア料理 マレーチャン

マレーシアのミーゴレンを食べに訪れたのは池袋西口にあるマレーチャンというマレーシア料理店。汁なし担々麺で有名な楊2号店の先の角にある。訪れたのは5月下旬の平日夜、21時近く。看板を眺めて、「マレーチャンは漢字だと『馬来煎』って書くのか」なんて感心しつつ入店。

マレーチャン 店内の様子

店内は南国っぽい内装で意外に落ち着いた雰囲気。客席は大小テーブルが6卓。たまたまこの日は空いていて、あとから一人入ってきたがほぼ貸切状態だった。

タイガービール

ちなみにこちらはハラル対応の料理店で、女性店員さんはムスリムのマレーシア人だ。とりあえずタイガービールを注文したが、ムスリムにとってアルコール類は禁忌なので、日本人の女将さんが運んで来てくれた。こちらの女将さん、マレーシアと関わって25年。バクテーが好きで、現地で50件も食べ歩いたとか。さらにマレーシアだけでなく、各国から日本へ来た留学生を支援しているそうな。女将さん、すごいなあ。

マレーチャン 麺類メニュー

閑話休題。さて、前菜だがどうしよう。〆はミーゴレンと決めているけど、前菜はノーアイデア。『ジャングル豆のマレーチャンソース炒め』というのを食べてみたかったが、ジャングル豆は今品切れでNGとのこと。前菜盛り合わせは一人だと多すぎるし、焼き鳥=サテも4本セットだからちょっと重いし。

「サテは2本でもいいよ」
「え、いいんですか」

サティ 1串 220円x2

お言葉に甘えてサティを2本(1本220円)とムルタバ(500円)を注文した。まずはサティ。鶏肉を串に刺して焼いた焼き鳥だが、ココナッツベースのソースがたっぷり掛かっている。南国風味に鶏肉の歯応えとナッツのツブツブの食感も楽しい。

ムルタバ 500円

続いてムルタバ。パイに似たもっちりした生地で、鶏肉のミンチとチーズを巻いてある。香りがとても良い。マンゴーを思わせるフルーティーな香りが印象的だ。付け合わせのスイートチリソースも美味しい。

お代わりに生ビールを注文したら半端なところでタンクが切れたとのことでサービスしてくれた。代わりに生レモンサワーをお願いした。これももちろん女将さんが運んでくれた。

マレー焼魚 1200円

さらにもう一品、マレー焼魚(1200円)を注文。使われていたのはサバだった。マレーシアではサバは高級魚で、巨大なエイなどが安いらしい。サバの表面には発酵したエビペーストが塗ってあり、独特な香りと味わいが足されている。さらにスイートチリソースも塗られているので、かなり甘い。普段食べる焼き魚とは一味違う風味でなかなか面白い品だった。

ミーゴレン 1260円

そして締めにミーゴレン(1100円)を注文。麺は中細で柔らかい中華麺。具はエビ、玉子、モヤシ、玉葱、ニラ、パプリカ。トッピングにフライドオニオン。味付けを兼ねて一緒に炒めた赤唐辛子も脇に添えてある。玉子は麺や具と一緒に混ぜ炒めてあって、ねっとりした仕上がりだ。

ピリ辛で甘く濃厚な味

味付けは濃厚な甘さとエビの旨味、唐辛子の辛さが印象的だ。メニューには「干しエビとチリソースのマレーシア焼きそば」って書いてあるので、これまでの料理でも使われていたスイートチリソースが使われているのかな。あと東南アジアで多用される甘い濃厚な醤油=ケチャップマニスも使ってそうだ。美味しいけど、かなり濃い味付けなので一人で食べ切るにはちょっとツラかった。

ケチャップマニスの濃厚な甘さ

1時間ほど飲み食いして、お会計は4410円。ニュージーランドのMalaysian Pepperで食べたミーゴレンとは大きく違った。2号店もあるとのことなので、そちらのミーゴレンはどうなのか、ちょっと気になる。

ちなみにこちらのサイトによるとマレーシアのミーゴレンは次のような分類ができるらしい。

  • インド系のミーゴレンは、スパイスが効いていて味が濃く、仕上げは卵とじのようにちょっとねっとり
  • マレー系のミーゴレンはインド系ほどは辛くなく、具も少なめで食べやすい

また、こちらのサイトにはこう書いてある。

  • マレー系の「ミー・ゴレン」麺だけを炒めた非常にシンプルな仕上げ
  • 中華系ミーゴレンの特徴は具の多さ
  • インド系ミーゴレン最大の特徴は多用するスパイスの奥の深さ

ニュージーランドで食べたのはマレー系、こちらで食べたのはインド系なのかな。さらには上述した分類だけでなく、インスタント麺を使ったマギーミーゴレンや、インド人系ムスリム=ママッ(mamak)が主に提供している、スパイシーなポテト入りのミーゴレン・ママッというのもポピュラーだとか。同じマレーシアのミーゴレンといっても、一筋縄ではいかないようだ。いつか現地でいろいろと食べ歩いてみたいなあ。

来週はマレーシアに続いてシンガポールの品々を紹介する予定。シンガポールにもホッケンミー、チャー・クイ・ティアオ、ミーゴレンがあるけど、これがまたマレーシアとは微妙に違う品なのだ。ややこしー!

マレーチャン

店舗情報TEL: 03-5391-7638
住所: 東京都豊島区西池袋3-22-6
営業時間: 11:00~14:30 17:00~23:00(金土は24時まで、日曜は通し営業)
定休日: 無休
ホームページ
主なメニューミーゴレン 1260円
焼きし麺(チャークイティオ) 1260円
焼きビーフン 1100円

サティ 4串 850円(追加1串220円)
ムルタバ 500円
マレー焼魚 1200円