萬屋
新潟市西蒲区巻地区(旧・巻町)の「まき鯛車商店街」では、カレーを掛けた焼きそば「カリーナ」を商店街の看板メニューとして売り出している。件の「ラーメンタカノ」がこの地を中心にチェーン展開したということもあり、タカノ食品の了解も得て町興しに活用しているそうだ。「帰ってきたカリーナ」と銘打って、いくつものお店が様々にアレンジを加えたカリーナを販売している。
その一軒、萬屋という食品スーパーで売っている品が、当時の味を再現した「懐かしのカリーナ」。ラーメンタカノの店舗が存在しない今、その味を再現したというなら一度食べておかねばなるまい。
前回の村上から電車を乗り継いで巻へと直行。通りに出るとあちこちにカリーナの幟が立っていた。カリーナでの町興しに本気(ガチ)で取り組んでるっぽい。私のような焼きそば好きでも、ちょっと心配になる気合の入れようではある。
巻のカリーナのように元々地元の人気メニューを利用した町興しは大いに応援したい。一方、各地で粗製乱造される「'自称'ご当地B級グルメ」には、私は全く魅力を感じない。背景に語るべき文化が無い品に、わざわざ足を運ぶ理由が私には見出せないのだ。焼きそば好きだが、美味しさだけを求めるなら焼きそば以外の品を選ぶだろう。我ながらややこしい性向だ。
閑話休題。
雁木造の本町通りを左折して暫く進むと、雁木が途切れる手前に萬屋はあった。生鮮食料品から加工品まで何でも揃う地元密着型のスーパーだ。地元の人たちが次々と訪れ、路上駐車してさっと買い物をして去って行く。
目的の品・カリーナは目立つところにどーんと並べられていた。1パック手にとって、レジへ運んで380円と引き換えにカリーナをゲット。ついでに置かれていたパンフレットも一部入手。
カリーナをぶら下げて向かった先は商店街が運営するまちなか交流館「囲炉裏」。こじんまりした展示スペースにテーブルと椅子が置かれ、商店街での購入品を自由に持ち込んで飲食できるそうだ。余所者にとって、こういった心配りは実に助かる。さて、早速いただこう。
麺は太さも固さもごく普通。焼きそばの具はキャベツとモヤシと玉ねぎ。カレーには挽肉と玉ねぎが入っており、口当たりが良い上に後からしっかりと辛さが来る。入手したパンフレットでは「カレーミートソース」と紹介されていたが確かにその呼び方が妥当だろう。カレーの辛さとキャベツの甘味がほどよくマッチして美味しかった。
かくしてイタリアン・カリーナの人気は下越・中越に広まり、地元の味として定着した。その波紋はさらに隣県・福島の会津へと拡大する。次回、会津カレー焼きそば!
店舗情報 | TEL:0256-72-2361 住所:新潟県新潟市西蒲区巻甲2911 営業時間:8:30~19:30 定休日:元日 → ホームページ |
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主なメニュー | 懐かしのカリーナ 380円 |
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