大観苑 ホテルニューオータニ大阪

7月初旬にFaceBookで「来月、大阪遠征します!」と投稿したところ、食べあるキングでお世話になっているフォーリンデブはっしーさんからメッセージが届いた。

「8月、大阪に行くんですか? では合流しません?」

聞けばはっしーさんほかメディアで活躍されているグルメな方々が、ホテルニューオータニ大阪のビュッフェでオリジナル限定メニューをプロデュースし、そのイベントで8月11日に来阪されるとのこと。

ホテルニューオータニ大阪

ん? ホテルニューオータニ大阪? その名前を伺って、ピクッと反応してしまった。実はそのニューオータニ大阪に、私が一度食べてみたかった焼きそばがあるのだ。

「これこれ、こういう焼きそばがあるんですけど……」
「ではそれ行きましょう!」

あれこれと話が進んで参加者も増え、ホテルニューオータニ大阪の3階にある中華レストラン、大観苑(たいかんえん)で当日落ち合うことに。BABYMETALのライブが目的だったが滞在期間もそれに合わせた。

ホテルニューオータニ大阪 吹き抜けの様子

そして関西滞在5日目、8月11日の昼下がり。予定通りホテルニューオータニ大阪へとやってきた。「焼きそば」という単語が似合わない空間で、ちょっと気後れしてしまう。目的の中華レストラン・大観苑は3階にあった。シックなファサードにますます気後れしてしまう。

大観苑 ホテルニューオータニ大阪

待ち時間になると前述の企画で来阪してらした豪華メンバー4名が集まった。写真右下が今回お声掛けくださったフォーリンデブはっしーさん。右上が焼きそば大好き、偏愛系フードライター・小石原はるかさん。上中央が食べあるキング主宰、スイーツ担当のスイーツ番長さん。左端がマンボ奏者にして公認サンタクロース、そして会員制高級紳士餃子「蔓餃苑」オーナーでもあるパラダイス山元さん。みなさま、本当にありがとうございます。あ、下段中央は私です。

同席くださったみなさま、ありがとうございました!!

山元さんと小石原さんに「はじめまして」のご挨拶を済ませ、ホテルが手配してくださった個室の丸テーブルに5人で着席。みなさん昼の部のイベントを終えたばかりで、ビュッフェにて昼食は済んでいる。なので、これはおやつに当たるのかな……。私も前回紹介した宝来亭からの連食なので、まあ似たようなものだな、うん。

大観苑 メニューのごく一部

さて、私が食べてみたかったのは、こちら大観苑で昨年11月から提供されている「フカヒレ鉄板焼きそば」だ。お値段はなんと8400円!!! さらに消費税8%とサービス料10%が加算される。春にロンドンで食べたロブスター焼きそばをしのぐ、最高値更新! さらば俺の諭吉! 

これで総額ハウマッチ!?

麺ではなくご飯を使った石焼フカヒレ姿煮丼もあり、そちらはお値段9000円。「オンザライス」の伝道師・フォーリンデブはっしーさんはこちら狙いだ。相談の結果、焼きそばを3人前、丼を2人前注文して5人でシェアすることにした。ちなみにもちろん参加者全員、自腹。こんな酔狂にお付き合いしていただいて、ほんとありがとうございます。ズラリとテーブルに並べられた様は壮観だった。

フカヒレ鉄板焼きそば 8400円(税サ別)

焼きそばはアツアツの鉄板で供され、それとは別にグレイビーポットが付いてくる。器を満たしているのは、もちろんフカヒレの煮汁、エキスの滲み出た醤油あんだ。フカヒレスープなら何度か食べたことはあるが、ここまで本格的なフカヒレ姿煮(紅焼排翅)は初めてだ。

このビジュアルだけで圧倒されそう

鉄板には表面をカリッと焼き上げられた細麺が敷かれ、その上に大きさも厚みも申し分ないフカヒレがドドドーンと乗っている。さらに火を通した金針菜=萱草(カンゾウ)の蕾がトッピングされていた。もうこの見た目だけでノックダウンされそうだ。

惜しげもなく煮汁を掛けるべし!

そこに各自でフカヒレの煮汁をダバダバーっと掛ける。「わー!」「すごい!」とあちこちで歓声が上がる。ジューッと水分が蒸発する音。辺りに広がる香ばしさ。少し深みのある鉄鍋が、やがて醤油あんで覆われた。なんてゴージャスな焼きそばだろう。

麺に絡んだフカヒレの煮汁……たまらん

手頃な細さの中華麺を手繰ると、ほどよいトロミの煮汁が吸い付くように絡んできた。手元の小皿に取り分けて一口啜る。おー、未体験の濃厚な旨味! これは美味しい! しっかり焼かれた麺に滋味あふれる醤油あんがジュワーッと滲みている。相性抜群じゃないか。麺の喉越しも官能的だ。

フカヒレ本体も文句なし、コリコリ!

フカヒレ本体も素晴らしい。プレスリリースによればわざわざ乾燥した状態で仕入れ、一週間手間暇掛けて戻すんだとか。余分なゼラチンや軟骨は丁寧に処理されて、口当たりも歯応えも満点。厚みもたっぷり。繊維のコリコリした食感が堪らない。心行くまでそれを味わえるなんて贅沢な。これ、フカヒレの原価だけでもかなり行くはず。あの値段も割安に感じてきた。

石焼フカヒレ姿煮丼 9000円(税サ別)

このフカヒレ姿煮、ご飯に掛けても美味しいだろうなあ……っと、その願望を叶えてくれる品もすぐそこにあった。石焼フカヒレ姿煮丼、こちらも凄い。石焼の器の内側に貼りついたおこげに、煮汁がばっちり滲みている。焦げていない部分は醤油あんと米粒が一体となって飲み物化。「フカヒレ丼は飲み物です」的な勢いで無くなっていく。

デザートの杏仁豆腐で余韻を堪能

ワイワイ盛り上がって焼きそばと丼を平らげ、デザートに杏仁豆腐をいただいた。杏仁豆腐の爽やかな香りと滑らかな口当たり。マンゴーの甘味、イチゴの酸味。心地よい満足感に浸り、貴重な食体験の余韻を堪能した。

小石原さんとフカヒレ焼きそばを手に記念撮影

ところで文中で少し触れたが、今回同席してくださったフードライターの小石原はるかさんは無類の焼きそば好きである。東京カレンダーで「2016年は焼きそばブームが来る」という願望混じりの予言をしたり、同誌7月号の焼きそば特集にも尽力された方だ。以前から一度お会いしたいと思っていて、今回ようやく機会を得ることができて感謝感謝である。「焼きそばを盛り上げていきましょー」と意気投合した。

食事を終えていったん解散。私は一旦自分の宿に戻り、夜はまたホテルニューオータニ大阪へやってきて、噂のビュッフェにお邪魔した。続く!

店舗情報TEL: 06-6949-3215
住所: 大阪府大阪市中央区城見1-4-1 ホテルニューオータニ大阪 3F
営業時間: 11:30~14:30 17:00~21:30
定休日: 無休
ホームページ
主なメニューフカヒレ鉄板焼きそば(扒翅炒麺) 8400円
"名物"石焼フカヒレ姿煮丼(石焼扒翅桧飯) 8400円
※消費税8%・サービス料10%は別