ジャンボ
龍安寺や仁和寺などが甍を連ねる京都市の北西エリアにジャンボというお好み焼き屋がある。京都における「キャベツたっぷり、麺大盛り」系統の極北と言っても良い存在だ。
訪れたのは9月中旬、土曜日。等持院南町バス停の目の前に目的の店があった。客席は小上がり5卓にテーブル4卓。午前11:30前というのに満席という人気ぶり。私が入った時はまだ行列は無かったが、すぐ後から続々と客がやってきた。外観写真は帰る際のものだが1時間待ちも当たり前だそうだ。噂通り、修学旅行の中高生も来ていた。
「そちらにメニューがありますので、決まりましたらお先にご注文をどうぞ」と待ってる間に促された。
品書きは基本的にお好み焼きと焼きそばのみ。ジャンボミックス玉とジャンボ焼きそばにおすすめマークが付けられているが、それらのサイズが尋常では無いのだ。お好み焼きのジャンボは生卵4つ、キャベツ1/4玉を使い、ひっくり返す際にはチリトリ状のそばすくいを小手代わりに用いるほどの大きさだ。焼きそばも麺3玉とキャベツ1/4玉を使っているという。奥でスタンバイしている山盛りのざるを眺めれば、その量は一目瞭然。
普通サイズにすべきか悩んだが、せっかく来たのだ。
「ジャンボ焼きそば(750円)を」
「はい、ジャンボですね、しばらくお待ちください」
一番奥のテーブルが空いたのでそちらに案内される。早速例のざるが運ばれ、目の前の鉄板で焼かれ始める。サイは振られてしまった。
ざるの中身は麺、キャベツ、豚肉、紅生姜、ラード。調理は全て店員さんがやってくれる。具と麺を別々に分けて焼き、加減を見ながら時々混ぜる。最後に調味料の乗ったワゴンを持ってきて、麺と具を合体させる。
「味付けは甘い、辛い、普通のどれにします?」
「普通でお願いします」
さっと2種類のソースを使って仕上げに取り掛かる。調理中は麺やキャベツが飛び散り、油やソースも飛び跳ねる。行かれる方は汚れても良い服装が良いだろう。濛々と湯気の立つ焼きそばを鉄板全体に広げて完成。
ぱっと見でその尋常でない量が分かる。普通の焼きそばなら4人前はあるだろう。食べきれるか自信が無いが、まぁ行けるトコまで行ってみよう。一旦深呼吸して、さて、いただきます。
麺は太麺でモチモチした食感。しっかり焼き目が付いている。キャベツはざく切りで程よい加熱具合。しつこいようだが、どちらも大量に使われている。前述の通り、豚肉と紅生姜はデフォルトで使用されている。トッピングの鰹節と青海苔は卓上から好みの量を振り掛けた。
味付けは普通でオーダーしたが、やはり関西なので基本的に甘めだ。ソースがたっぷり使われていて濃い目に感じる。食べているうちに喉が渇いて来たが、満腹が怖いので極力水は飲まないようにした。本当はビールでも頼みたいところだが我慢我慢。
10分ほどでようやく終りが見えてきた。こういうドカ盛り勝負は満腹中枢が刺激される前に決着をつけねばならない。残り小皿一杯分という辺りからスピードダウンしつつも、なんとか完食できた。
眼前に広がる麺とキャベツの海を夢中でもがいて泳ぎ切ったが、途中、落ち着いて味わうとちゃんと美味しいことに気付いた。安くて量があるだけでなく、やはり味も良いからこその人気なのだ。食べている最中も持ち帰りの客が何人も来ていたことからも、地元民への定着ぶりが伺える。
会計は750円。本当にそんなに安くて良いのかと思いつつ退店。大とら、ふくいの2店を食べた翌日だったので、さすがに胃が悲鳴を上げている気がする。この後、ソルマックのお世話になった。
店舗情報 | TEL:075-462-2934 住所:京都府京都市北区等持院南町35 営業時間:11:00~14:00、16:30~23:00 定休日:月曜・火曜・第4日曜 → ホームページ |
---|---|
主なメニュー | ジャンボお好み焼 750円 ジャンボ焼きそば 750円 お好み焼 550円 焼きそば 550円 |
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません