タップロボーン 門前仲町店
私は一人で食べ歩くことが多いのですが、最近は周りに食通の知己も増えまして、あちこちで会食する機会も増えました。今週はそういった場で食べた焼きそば(っぽいもの)をご紹介します。
私が所属する食べあるキングでは月一の頻度で定例会が行われている。使用する店はメンバーが持ち回りで推薦するのだが、7月はカレー担当のはぴぃさんだった。選んだ店はスリランカ料理店・タップロボーンの門前仲町店。焼きそばチックなあの料理も出てきたので、ご紹介しておこう。
タップロボーンについては本場スリランカの味を忠実に守っているということで、メシコレのキュレーター仲間、カレー細胞のMatsuさんからも前々から推められていた。これまでは南青山本店だけだったが、今年になって門前仲町にも支店ができ、今回はその新店へとやってきたわけだ。
食べ歩くのがとにかく好きな好事家の集まりなので、近況報告などしながら自然とワイワイ食事することになる。もちろんスリランカ料理を肴に酒もガブガブ飲む。しかしそれだけではない。この懇親会はその日の料理についての勉強会も兼ねている。
この日ははぴぃさんとお店のオーナー・ゴダクンブラ・カピラバンダラさんが、スリランカ料理の特徴について解説してくださった。アーユルヴェーダを踏まえた医食同源の思想は中華料理に通じるものがある。また、はぴぃさんからは後日各料理の詳しい説明も教えていただいた。それらを踏まえつつ、この日にいただいたスリランカ料理の数々をご紹介しよう。
お通しは南アジア料理店で定番のパパド=豆粉のせんべい。それに続いて出されたのはコラサンボル。はぴぃさんの解説によるとコラ(緑)・サンボル(和え物)。これは三つ葉を使用。ココナッツ風味のさっぱりした味わいで前菜にぴったり。
続いてスリランカのコロッケ、コートレット。タップロボーンのこれは魚の身とマッシュポテトを使っているそうな。衣はさくっとした歯応えで、中はホクホク。ビールが進む。
お次はスリランカのオープンオムレツ。玉子にタマネギ、ピーマン、青唐辛子などの微塵切り、そしてモルジブ・フィッシュが入っている。モルジブ・フィッシュはスリランカの鰹節。そう、日本と同じく鰹節を愛する国なのだ。エスニックテイストなのに、懐かしさを感じてしまう。
そして私が楽しみにしていたコトゥ・ロティ(Kottu Rotti)! 以前、セイロン・インの同品を紹介したが、無発酵の薄焼きパン=ロティを細かく刻み、具と炒めた焼きそば、あるいは「そばめし」チックなスリランカでは定番のストリートフードだ。
モチモチした食感に、芳醇なスパイスの風味。それでいて円やか。周りから「なにこれ、美味しい!」という声も上がり、自分がほめられたような気分になる。いや、ほんと美味しいのよ、これ。みんなが群がって、あっという間にお皿が空になった。
その無発酵パン・ロティそのものも出してくれた。一緒に出されたのは「ひよこ豆とハールマッソー(干した小魚)のテルダーラー(炒め和え)」。甘辛い味付けで後を引く美味しさ。ロティとの相性は抜群だ。こちらも参加者の評判は上々だった。
そして満を持してカレーが登場。スリランカ料理店で食べないわけにはいかないでしょ。イエローライスとパリップ(豆のカレー)、ククルマス(チキンカレー)。パリップは豆のココナッツ煮込みで味噌汁的な存在らしい。脇に添えられているのはポルサンボル=ココナッツの生ふりかけ。どれもスパイシーだけど辛過ぎず、円やかな深みのある味わいだ。
最後はキリテー(ミルクティ)で締めて解散。日本人にはなじみ深い鰹節=モルジブ・フィッシュを使い、手を変え品を変えココナッツを活用し、そして多種多様なスパイスを駆使するスリランカ料理。その食文化の片りんを垣間見ることができた。どれもこれも本当に美味しかったー。個人的にまた訪れたいなあ。はぴぃさん、コーディネートありがとうございました!
追記:スリランカ料理に興味を持たれた方は、タップロボーン・オーナー=カピラさんのインタビューが掲載された「Diggin'」もチェックしてみてください! めっちゃ興味深い連載なんですよ。
店舗情報 | TEL: 03-3820-1225 住所: 東京都江東区門前仲町1-7-5 シドコミュニケーションビル 2F 営業時間: 11:30~15:00 17:30~23:00 定休日: 月曜 → ホームページ |
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主なメニュー | ■コトゥロティ チキン・コットゥ 1500円 ポーク・コットゥ 1600円 ビーフ・コットゥ 1600円 フィッシュ・コットゥ 1600円 ■ランチ アーユルヴェーダ・ワンプレート 1080円 カレーランチ 880円~ |
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