MOON Cafe

2017年5月23日

横浜の本牧にMOONEYES Area-1という車パーツショップがある。ルーツは60年前のアメリカにまで遡れるそうで、1991年に開業。そこに併設されているアメリカンスタイルのMOON Cafeも同年に開業したのだが、そのカフェ(ダイナー)では何故か一風変わった焼きそばが一番の人気メニューだという。

訪れたのは4月上旬、平日のお昼時。横浜港の海風が桜の花びらを散らせる中に、「これぞ古き良きアメリカ!」といった趣の店舗があった。鈴木英人やわたせせいぞうのイラストを想起させる光景だ。

横浜市本牧 MOON Cafe

ここ本牧は終戦直後から1982年(昭和57年)まで米軍に接収されていた。横浜という地名が、ジャズやロックと言ったアメリカ文化と関連付けて連想されるのは、返還後もこの地にその名残があるからだろう。ちなみに米軍がこの地域を「Area-1」と呼んでいたのがショップ名の由来だそうだ。

店内もお洒落で、ソファーなどにコンセプトカラーの黄色が多用されていた。客席はボックス席が4つとカウンターが8席。外にはテラス席もある。先客はお昼時で数組。スタッフは男女4・5名。カウンターに座ろうとしたら、「あちらでも良いですよ」と空いているボックス席に促された。渡されたメニューもアメリカそのものといったデザイン。ここまで来ると素直に格好良く感じてしまう。

MOON Cafe オリジナル ホノルルチャウメン

目的の品はMOON Cafeオリジナルのホノルルチャウメン。ハワイスタイルの焼きそばらしい。以下、メニューに記載されていた文面を引用。

ヌードルに、かまぼことスパムをからめ、ほんのり焦げ目がつくまで炒めたYummy Noodle。味の決め手はSoy Soace。スパムの塩味を考えて少量入れるのがポイントです。MOON Cafeのメニューで一番人気! その秘訣はヤミツキになるHeavyな歯ごたえ。コンソメスープ付き。

何というか突っ込みどころが多い説明文である。「Soace」のささいなスペルミスなど気にならないほどに。ともかくもホノルルチャウメン(1100円)を注文。ドリンクも訊かれたのでドクターペッパー(420円)をオーダーした。お会計時は1100円だったけど、御昼時はドリンクがサービスなのかな?

厨房からフライパンで何やら炒める音が聞こえてきた。先にやってきたドクターペッパーを呑みながら出来上がりを待つ。事前に運ばれてきた調味料も面白い。KIKKOMANのSoy Sauceはアメリカでもこの瓶の形なんだなぁ。

15分ほど待って「お待たせしましたー」と、お皿とスープがやって来た。割と時間が掛かったのはランチメニューじゃないからだろうか。前述の説明文だけでなく出てきた品も突っ込みどころが多い。ま、落ち着いて一つずつ見て行こう。

ホノルルチャウメン 1100円

まず皿の構成としては焼きそばがメインで御飯、沢庵、お菓子が添えてある。御飯には黒ゴマがパラリ。沢庵はごく普通の沢庵で二切れ。お菓子はクジの入ったフォーチュン・クッキーだ。

次にメインの焼きそばについて。麺はこの店独特の細麺で、かなり歯応えがある。部分によってはパリパリ・カリカリと表現したくなるほどで、郡上八幡のパリパリ焼きそばと同程度の硬さだ。一緒に炒められている具は細く切った蒲鉾と、賽の目に切ったスパム。そして小口切りのあさつきと鳴門巻スライスが二切れトッピングされている。

歯ごたえのある独特の細麺

説明にも書かれていた通り、スパムの塩味にSoy Sauceの風味が加わって御飯のおかずになる味わいだ。思っていた以上に美味しくて一番人気になるのも頷ける。付け合せのスープは刻み葱の浮いたコンソメスープでさっぱりした味わいだった。

最後に残ったフォーチュンクッキーはデザート替わりの口直し。「良い週末がもたらされます」と書かれていたおみくじが当たるよう期待したい。

デザートのフォーチュンクッキー

食後、ドクターペッパーの残りも飲み干してお会計。値段はやや高いが本当に美味しかった。中華だけでなくアメリカという異国の味わいも楽しめる街か。横浜は懐が深いなぁ。

MOON Cafe

店舗情報TEL:045-623-3960
住所:神奈川県横浜市中区本牧宮原2-10
営業時間:平日 11:30~22:00
 日・祝 10:30~21:00
定休日:無休
ホームページ
主なメニューホノルルチャウメン 1100円 ラージライス 1200円
ベビームーンバーガー 1600円
ディーンムーンバーガー 1800円
トラディショナルスタイル ロコモコ グレイビー 1100円

ハンバーガーランチ 892円~
ハワイアンランチ 1000円