大勝軒(日本橋横山町)
人形町系大勝軒の2軒目は日本橋横山町。東日本橋や馬喰横山が最寄り駅。こちらも1924年(大正13年)創業の老舗だ。
訪れたのは7月下旬の平日、お昼時。都営浅草線・東日本橋駅のB4出口から清杉通りへ出て浅草橋方面に進む。ファミリーマートを左折すると突き当たり正面に古びた建物が佇んでいた。
入るのにちょっと勇気の要る店構えだ。店頭にはメニューも商品サンプルも一切無く、暖簾には「創業大正十三年」という文字。これが寿司屋や天ぷら屋なら福沢諭吉さんがヒラヒラ飛んで行くであろう。心して引き戸を潜る。
店内はかなり暗い。8人がけのテーブルに小上がり3卓。昼時だけど先客なし。後からご夫妻一組とサラリーマンが一人やってきた。
メニューは中華系の麺類や炒飯、スープに一品料理が何点か。中国語の品に読み仮名が振ってあるが独特な読み方だ。例えば「肉絲炒麺」は「ヨウシチョウメン」。どうも広東語っぽい。ゴモクヤキソバは何故かカタカナ。大衆中華にしては若干お高め。
いらっしゃいませ、とお冷を持ってきた花番のお姐さんに早速注文。
「ゴモクヤキソバ(1050円)ください」
「柔らかいのと硬いのとありますが?」
「どっちが出ますかね?」
「うーん、そればっかりは好みですね」
「では柔らかいのください」
ご夫妻の奥さんも柔らかい五目ヤキソバを注文していた。厨房から中華鍋の音が聞こえてくる。7分ほどで「お待たせしました」と運ばれてきた。
餡はやはり銀餡。具はモヤシ、インゲン、キャベツ、長ネギ、豚肉、シメジ、椎茸、筍。トッピングに短冊切りの薄焼き玉子。生姜と一味と胡椒でかなりスパイシーな味付けだ。
麺は中細のストレート。ラーメン同様、自家製麺か。ざらっとした舌触りにシコシコと独特のコシ。餡との相性も良く、かなり好みの味だ。もうちょっとしっかり焼かれていたら言うこと無し。
ボリュームはほどほどでコスパは正直あまり良くないが、口コミで想像していたよりも美味しく、良い意味で期待を裏切られた。さすが老舗、侮れない。
店舗情報 | TEL:03-3661-7068 住所:東京都中央区日本橋横山町8-12 営業時間:11:30~19:00 定休日:日曜日 |
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主なメニュー | ゴモクヤキソバ 1050円 |
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