精華園

2019年12月の三泊四日九州旅。最終日のランチで訪れたのは、佐世保市の相浦(あいのうら)という地域にある、精華園というちゃんぽん屋さんだ。

松浦鉄道 相浦駅

佐世保の市街地から相浦までは、松浦鉄道というローカル鉄道で移動した。佐世保中央駅という駅が、巨大アーケード街の路地裏にあるのだが、この駅の場所がとても分かりづらい。地図を見ながら3回くらい入口を探してしまった。

松浦鉄道 相浦駅

精華園は松浦鉄道の大学駅と相浦駅の真ん中くらいに位置する。相浦駅を降りると目の前は漁港である。駅前には何もないが、湾の北の岸壁から黒島行きのフェリーが出ていて、その辺りは少しにぎわっているようだ。

佐世保市 相浦 精華園

相浦駅から精華園までは徒歩で10分あまり。着いたのは午前11時過ぎのオープン直後だ。二人組の男性と前後して入店した。

精華園 店内の様子

フロアにはテーブルが5卓並べられ、カウンター席も5脚ある。先客は一緒に入った二人組だけだ。お冷はセルフサービス。まだ空いていたのでカウンターではなく、二人がけテーブルに着席した。

精華園 メニュー

さてメニュー。ちゃんぽんは500円、ラーメンは450円という、令和とは思えぬ価格設定である。この店は太いちゃんぽん麺を使った「皿うどん」、パリパリに揚げた細麺の「焼きそば」以外に、ソース味の焼きそばを提供している。メニュー名は「そば焼き」だ。

佐世保の一部の中華料理店では、ソース焼きそばを「ソースそば焼き」、あるいは単に「そば焼き」と呼んでいる。前回紹介した三河屋のように、通常は「ソース焼きそば」だが、ここ「精華園」と「牡丹園メニュー写真)」、それから数年前に閉店してしまった「四軒目食堂閉店の地元記事)」という店では、「そば焼き」や「ソースそば焼き」という呼び方を採用している。私が把握していないだけで、他の店もあるのかも知れない。神戸周辺でも「そば焼き」と呼ぶが、それと同じ呼び方が遠く離れた佐世保で行われているのが、なんとも面白い。

さらに「そば焼き」というこの呼び名から、佐世保では、あんかけパリパリ細麺の「焼きそば」の方が、ソース焼きそばよりも先に定着していたことがうかがい知れる。先に「焼きそば」が存在し、それと区別するために、ソース焼きそばだけの別名を考案せざるを得なかったのだろう。それをこの目で確認するために、この店まで来たわけだ。

テーブルウェア

「注文、お決まりですか?」
「そば焼き(500円)で」
「はい、そば焼きソース、ね」

男性二人は皿うどんと焼きめしをそれぞれ大盛りで頼んでいた。この店は安いのに盛りが良いと評判なのだが、大盛りは本当にすごい量だ。大学駅という名前の通り、この近所には長崎大学の佐世保校があり、学生向けにそうなったらしい。

「はい、そば焼き、お待たせしました」

ソバ焼き 500円

運ばれてきたのは青のりと紅ショウガの乗ったソース焼きそばだ。ただし、一般的な焼きそばとは麺が違う。長崎市のくらたと同じく、ちゃんぽん麺を使っているのだ。具は豚肉、イカ、モヤシ、キャベツ、キクラゲ。野菜がシャキシャキで具沢山なあたりに、ちゃんぽんとの共通項を感じる。

麺はチャンポン麺を使用

味付けは金蝶ソースだろうか、酸味勝ちのソースでさっぱりした味わいだ。普通盛りでもボリュームがあり、満足度は充分。漁港が近いせいか、特にイカが新鮮で美味しく感じた。

特にイカが新鮮でおいしい

お会計はワンコイン。こんなに安くてよいのだろうか。佐世保市でも市街地からだいぶ離れた場所だけど、来て良かったなー。旅情を味わいたい方は、相浦の精華園へぜひどうぞ。

佐世保市 相浦 精華園