安記
横浜中華街には中華粥が名物の店が何軒かある。昭和7年創業の老舗、安記もその一つだ。
安記があるのは香港路という隘路沿いだ。中華街の中でも特にゴチャゴチャしている道である。
訪問したのは5月上旬、よく晴れた土曜日のこと。午前11時に入店。店内はテーブルが7卓あり、朝食のお粥を求めるお客さんで、店内はすでにかなり混雑していた。
一人と告げると、ちょうど空いたテーブルへ案内された。午前中はお粥しか注文できないので、牛肚粥(もつおかゆ/990円)ともつ皿(990円)を注文。あとから気付いたが、もつがもろ被りだったなあ。
お粥には油条が浮かんで、ネギが散らしてある。米粒がドロドロになるほど煮込まれていて、お粥自体の味付けは塩しか使っていないらしい。
レンゲで啜ると、滋味あふれる味わいが口に広がり、胃に沁みる。沈んでいる具も、もつ皿の一切れ一切れも柔らかくて旨い。
横浜中華街の朝食でも、屈指の人気のお粥をいただいて大満足。しかしやはり焼きそばも気になる。中華街や周辺の喫茶店などで時間を潰し、午後3時くらいに再訪してみた。
今度はお粥以外のメニューもある。肉の焼きそば(957円)と自家製シューマイ(660円)、瓶ビール(中瓶・836円)を注文。
「肉の焼きそば」は広東風のあんかけ焼きそばだ。漢字なら肉絲炒麺と表記する。アツアツで油の良い香りが立ち上っている。
麺は極細の二度蒸し麺。餡はやや緩め。具は細切りの豚肉、モヤシ、小松菜が使われていた。いかにも老舗の広東料理店らしい、正統派の肉絲炒麺だ。
蒸し麺はほどよいコシがあり、しっかり焼かれて焦げ目が付いている。味付けは甘過ぎす、ほどよい塩っ気と旨味が利いたあっさり風味だ。麺に絡めて頬張ると、めっちゃウメーン!
自家製シューマイは不揃いでかわいいサイズのが5つ皿に盛られてきた。ゴロゴロした豚肉の存在感が特徴的だ。これも旨い。焼きそばとシューマイをつまみにビールを流し込んでお会計。
土曜日ということもあり、客足は途絶えず。朝食のお粥だけではない人気ぶりがうかがえた。横浜中華街での食事処の候補にどうぞ。他のメニューも食べてみたいな。
店舗情報 | 住所: 神奈川県横浜市中区山下町147 営業時間: 月火木金: 10:00 - 14:00, 17:00 - 20:30 土日祝: 10:00 - 15:30, 16:30 - 20:30 定休日: 水曜 |
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主なメニュー | 肉の焼きそば 957円 自家製シューマイ 660円 牛肚粥(もつおかゆ) 990円 もつ皿 990円 |
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