やまごや
岩手県の遠野にもミートソースを掛けるイタリアンタイプの焼きそばを提供している店がある。屋号はやまごや(山小屋)。喫茶店とレストランを兼ねた家庭的なお店で、30年以上も遠野で親しまれてきたそうだ。
ところで2013年の年頭に「柳田国男の死後50年経過、青空文庫で『遠野物語』が読めるように」とのニュースが配信された。そのニュースを見たからというわけでもないが、一度行きたいと思っていた矢先で良い機会だ。この冬、山形・秋田を旅したついでに遠野まで足を伸ばしてみた。
訪れたのは1月中旬、祝日のお昼時。遠野駅から中央通りを進み、一日市通りを左折。雪道を10分ほど歩くと、市役所の先の左側に目的の店を見つけた。何というか趣ある外観だ。
店内はいくつかに仕切られていて正確な席数は不明だが、テーブルで10卓程度か。何組かの家族連れで半数ほどが埋まっている。スタッフは女将さんらしき女性とバイトらしき若者。表で雪寄せしていたのがご主人かな。
メニューはハンバーグ・ステーキなどの定食やラーメン・スパゲティなどの麺類、さらにデザートまで多種多様。ジョッキパフェが有名らしいが、一人では辛そうなので止めておこう。
「ご注文はお決まりですか?」
「ミート焼きそば(780円)と飲み物セット(200円)をホットコーヒーで」
漫画がぎっしり詰まった書棚から一冊抜いて読みながら待つ。少ししてトマトソースの良い香りが漂ってきた。
「お待たせしました、ミート焼きそばです」
おお、タバスコに粉チーズまでついて来た。スープ(味噌汁)も付いて、お得な印象。
麺は中細の蒸し麺。具はキャベツにモヤシ、玉葱、ニンジン、ピーマン。ミートソースはまさにスパゲティのそれ。脇に紅生姜が添えられながらも、トッピングされているのは青海苔ではなく刻みパセリだったり、和洋折衷の焼きそばだ。
焼きそば単体もソースできっちり味付けされていたが、ミートソースを絡めるとさらに美味しい。焼きそば自体には肉が使われていない分、ミートソースは挽肉たっぷりで濃厚な味わいだ。粉チーズとタバスコも妙に合うのが面白い。
新潟や山梨のイタリアン系よりは滋賀県長浜の茶しんに味わいが近いかな。付け合せのスープは掻き卵の味噌汁でさっぱりした味わい。全体のボリュームもあって満足感の高い品だった。
食後のコーヒーを喫みつつ、漫画の続きを読み終えた。お会計は980円。アットホームな雰囲気の良いお店だった。
その後は遠野市立博物館に赴いて遠野物語の世界についてお勉強。ふむふむ、なるほどと遠野の習俗にますます興味が沸いた。今回は滞在時間が数時間程度だったが、今度は暖かい季節にバイクで2・3日滞在したいなあ。
店舗情報 | TEL:0198-62-2284 住所:岩手県遠野市東舘町10-5 営業時間:11:30~20:00(日曜は12:00~15:00) 定休日:年末年始 |
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主なメニュー | ミート焼きそば 780円 飲み物セット 200円 ジョッキパフェ 950円 手作りハンバーグステーキ 980円 五右衛門ラーメン 680円 |
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