美ゆき 松山店

2016年12月2日

「ちゃんぽん」は地域によって全く違う料理を指す。有名な長崎ちゃんぽんを始め、和風スープの近江や八幡浜、あんかけの山陰や尼崎など麺とスープの組み合わせが主流だ。一方で沖縄ではご飯に具を乗せた丼物だったりする。

松山市 鉄板焼 美ゆき

焼きそば系の「ちゃんぽん」と言うと姫路の「焼きそば+焼うどん」が割と知られている。南紀・田辺市の江川にも同様の「ちゃんぽん」があるのは以前紹介した。そのほか兵庫から岡山あたりでは海鮮系焼きそばを「ちゃんぽん」と呼んだり、浜松の辺りでは「焼きそばをお好み焼きで包んだもの」を指したりする。

美ゆき 松山店

前置きが長くなった。今回紹介する愛媛県大洲市が発祥の「ちゃんぽん」は「焼きそば+ご飯」。鉄板でそばを刻みご飯と混ぜ炒めた、いわゆる「そばめし」だ。「そばめし」の発祥は神戸市長田の青森という店で昭和30年代前半とされているが、実は大洲の「ちゃんぽん」はさらに古い。元祖は美ゆきという店で昭和28年に創業して以来の人気メニューというのだ。

美ゆき 店内の様子

美ゆきは大洲の他に松山市と西予市に店舗がある。その松本店を7月下旬に訪れてみた。暖簾や看板には「鉄板・ステーキ」とあるが、店内は和食屋のような落ち着いた造りだ。左手の厨房には大きな鉄板が並べられ、その前に2脚1組のカウンターが6組並んでいる。右手には小上がりが4卓。昼営業の終わりが近い時間帯で先客は一人だけだった。

美ゆき メニュー

メニューはもちろん鉄板焼が中心。ちゃんぽんは通常の品とハーフサイズ、さらに上ちゃんぽんなんてのもある。一旦は普通サイズのちゃんぽん(1050円)を注文したが、すぐ後に隣の先客に出されたちゃんぽんの量を見て唖然。

「やばいわ、あの量……」

調理の様子はよく見えず

食べ歩きに支障をきたしそうな想像以上の量だったので、まだ訂正できるか確認してハーフちゃんぽん(525円)を注文し直した。離れた鉄板で炒めていたので調理の様子は良く見えず。暑い日だったから熱気を避けるよう気を遣ってくれたのかも知れない。10分弱で出来上がり。

ハーフちゃんぽん 525円

麺は中細の中華麺。細かく刻まれているが、そばめしよりは長い。それがご飯と一緒に炒められている。ハーフサイズだが大衆中華で食べるチャーハンほどの量があった。ハーフにして良かった。

麺とご飯の食感のコントラストが面白い

使われている具は挽肉、冷凍の小エビ、キャベツ、浅葱。味付けは塩とソースがメイン。ピリ辛でジャンキーな後を引く美味しさだ。やきめしでもやきそばでもない、独特の食感も面白い。

ピカピカの鉄板で焼かれていきます

ぺろりと完食してお会計。食べ歩きでなければフルサイズで食べてみたかった。普通の鉄板焼メニューも美味しそうだし今度は夜飲みに来てみたいな。

美ゆき

店舗情報TEL:089-941-3308
住所:愛媛県松山市三番町7-4-13
営業時間:11:30~14:00 17:00~21:00
定休日:月曜
主なメニューちゃんぽん 1050円
ハーフちゃんぽん 525円
上ちゃんぽん 1417円
大盛 105円増