ぼてぢゅう總本店

2014年3月21日

グリコにかに道楽、くいだおれ太郎にふぐの「づぼらや」……大阪を象徴するアイコンが溢れている道頓堀の戎橋界隈。大阪を代表するお好み焼チェーンの一つ、「ぼてぢゅう」はこの地に總本店を構えている。「ぼてぢゅう」のお好み焼は東京の新宿サブナード店で随分前に経験済みなのだが、やはり一度は本店にもと考え、訪れてみた。

道頓堀 ぼてぢゅう総本店

この辺りは過剰な装飾に加え、ホストやキャバ嬢、観光客に外国人の団体が犇いて喧騒が絶えない。人ごみに辟易しつつ、戎橋南側の道頓堀ガーデンロードを歩く。目的の店は、でっかいカールのおじさんが壁を彩る建物の二階にあった。

ぼてぢゅう総本店 入り口

店内は明るく清潔な雰囲気。客席は4人掛けテーブル10卓分ほどで、思っていたほど広くない。平日の19時過ぎで客の入りは5割ほど。テーブルの一つに案内され、メニューを渡された。観光地かつ店側が焼くスタイルのため、価格は全体的に高めだ。とりあえずぶた肉入お好み焼(850円)とレモンサワー(400円)を注文した。

注文を取りに来たのが愛想の無い男性スタッフで、ちょっと心象を悪くした。厨房のスタッフからホールへの口調もきつい感じで、聞いてる側はあまり気分が良くない。笑顔は大事でしょ。ぜひスマイル0円で。

レモンサワーを飲みながら待つことしばし。巨大チリトリ(そばすくい)でお好み焼が運ばれて来た。熱せられた鉄板に置かれたところに、卓上の鰹節と青海苔を掛けて、さて、いただこう。

ぶた肉入お好み焼 850円

ぼてぢゅうのお好み焼は当然混ぜ焼き。やや小ぶりで豚肉の量がちょっと物足りないが、ふんわりした食感で無難に美味しい。確かマヨネーズを使い始めたのは、ぼてぢゅうが最初だったか。青海苔が煎茶っぽい形状なのも特徴的だ。

基本となる豚玉は無難な美味しさ

7割くらい食べたところでイカ入焼きそば(850円)を追加注文。この頃には既に満席になり、外に順番待ちが出来ていた。さすが観光地。4人掛けテーブルを一人で占領している状態はどうも落ち着かない。注文が溜まっていたためか、焼きそばが運ばれてくるまでに結構時間が掛かった。さっさと食べよう。

イカ入焼きそば 850円

麺はモチっとした太麺で、ほどほどのコシ。具はざく切りキャベツにイカの切り身。キャベツは程よい歯応えが残り、イカは大ぶりで柔らかめ。味付けは甘いだけでなくスパイシーな味わいが印象的だった。甘口と辛口の2種類のソースを使っているのだろうか。

お好み焼同様に優等生的な大阪焼きそばで万人受けしそうだが、ちょっと物足りない感じもする。まぁ、接客とか観光地特有の価格設定とか落ち着かない雰囲気とか、ネガティブな要素が多かったために自然と評価は厳しくなってしまうのだが。総本店まで来てみたが結果的には新宿のぼてぢゅうで充分だと感じた。

ちなみに「ぼてぢゅう」は西成区玉出が発祥の地で、「ぼてぢゅう総本家」「ぼてぢゅうグループ」「大阪ぼてぢゅう」の3社に分かれている。全国展開しているのはそのうちの「ぼてぢゅうグループ」で、今回紹介した總本店も同グループに含まれる。

3社のルーツ=本家筋に当たる「ぼてぢゅう総本家」は道頓堀を挟んだ北側に本店を構えていたのだが、2009年5月に破産し、のれん分け(分家)された「ぼてぢゅうグループ」内の東京フードに吸収されてしまった(参考URL)。ぼてぢゅう総本家の破産を知らずに本店のあった建物も訪れてみたのだが、既に全く別の店が入っていた。栄枯盛衰、寂しい限りだ。(「ぼてぢゅうグループ」の沿革はこのページが詳しい)

ぼてぢゅう 総本店/道頓堀

店舗情報TEL:06-6211-3641
住所:大阪府大阪市中央区道頓堀1-6-15 Comradeドウトンビル 2F
営業時間:11:00~24:00 (土日祝 10:00~23:00)
定休日:年中無休
ホームページ
主なメニューぶた肉入お好み焼 850円
イカ入お好み焼 850円
ミックスお好み焼 1280円

ぶた肉入焼きそば 850円
イカ入焼きそば 850円
ミックス月見焼きそば 1250円