想夫恋 新本店

2016年7月8日

さて。九州繋がりということで大分の日田やきそばもこの機会に紹介しておこう。

日田やきそばは昭和32年創業の焼きそば専門店、想夫恋が考案した焼きそばだ。想夫恋は九州北部を中心にチェーン展開して各地で好評を博し、発祥の地の日田の名を今なお大きく広めている。麺・ソース(タレ)・具・調理方法に徹底的に拘り、「これこそが本当の焼きそば」との意気込みで提供してファンを増やしてきた。なお「日田焼きそば」は想夫恋の登録商標で、ご当地焼きそばとして呼ぶときは「日田やきそば」とひらがなになる。ちょっとややこしい。

日田街道沿い 想夫恋新本店

日田街道沿いにある想夫恋の本店を訪れたのは昨年4月中旬。焼きそば専門店とは思えない駐車場の広さだ。さすが有名なだけある。店内も広い。平成4年に建て替えたという新店舗は明るく清潔感に溢れていて、ホールも厨房もスタッフが大勢居る。土曜日の11:30という開店直後の時間帯なのでまだ空いているが、これから混むのだろう。

カウンターに腰掛けてメニューを確認。焼きそば以外にラーメンや餃子、果てはデザート類も充実している。家族連れでもこれなら満足できそうだ。私が注文したのは大盛り焼そば(1050円)と生卵(53円)。眼の前が厨房なので調理の様子をじっくり観察してしまった。

まず麺を湯がいて鉄板にあけ、大きく広げて油を塗し、その状態で2分間放置。途中、縦横を90度まわし、裏の焦げ具合を確認してから小手で全体を持ち上げ裏表をひっくり返す。その状態で今度は1分放置。もう一度焦げ具合を確認して、麺は一旦脇にどけ、野菜を鉄板の真ん中に置く。そこへ脇にどけた麺を乗せ、ソース、塩コショウを掛けてから、大きな動作で麺を解しながら野菜と満遍なくまぜる。横で熱しておいたプレートに盛り付けて完成である。放置の時間が気になって、つい携帯のストップウォッチ機能で計ってしまった。

大盛り焼そば 1050円 + 生卵 53円

麺はやや太めでソースはちょい辛口。食べあきない味付けである。具はモヤシ、青ネギ、細く切った豚肉。食感を考えて麺とモヤシの太さを揃えるなど研究されつくした焼きそばである。箸でざっと混ぜると、生卵はすぐに固まった。熱々の鉄板でカリカリに焼かれた麺が香ばしくて実に美味しい。ソース焼きそばに1000円という価格は高い気もするが、十二分に満足できる味だった。

この焼きそばの調理方法を習得するのに最低三年は掛かるという。「拘りの焼きそば」と一言で言うのは簡単だが、レシピや調理手順を誰もが習得できる形に確立させることは至難の技だろう。想夫恋はそれを成し遂げてチェーン展開に成功した貴重な例だ。

この日の午後、移動のためにバイクで国道を走っていると道端の駐車場へと左折する対向車になんとなく目が行った。店名を確認すると想夫恋。うーん、やっぱり人気あるんだなあ。

想夫恋 新本店