GOMA
自分が住む西武新宿線は近年、飲兵衛から注目されてるエリアの一つである。やきとん屋の秋元屋が火付け役となり、居酒屋ブロガーと意欲的な店主との相乗効果で良い感じの呑み屋が次々と誕生し、東京近圏から好き者が続々集まっている。さて、そのエリアの沼袋という駅に「〆に最適!」と定評のあるラーメン屋がある。それがGOMAだ。
GOMAは沼袋駅北側の住宅街に店を構えているのだが、なかなか場所が分かりづらい。初めて行く人はきっと不安になることだろう。しかも入るのに躊躇してしまうような外観だが気後れせずにドアを開けるべし。
湯麺(トンミン)というラーメンが売りなのだが、ほとんど麺とスープのみで構成されるその品が実に味わい深いのだ。私にとって沼袋はホーム圏なのでこれまで〆に何度も食べてきた。そのラーメン屋に「焼きそば」が存在することを知ったのはつい最近である。「あー、一度くらい食べておくか」と何気なく注文してみたらこれが随分と特徴的な焼きそばなのだ。十日と置かずに飲み仲間を連れて再訪してしまった。
瓶ビールを二本開けて自分は焼きそば680円を、連れのお二人は湯麺(トンミン)480円を注文。中華鍋で少量の挽肉とキャベツを炒め、生麺の玉を包丁で半分に切ってから沸騰させたお湯でひと茹で。上げたら冷水で占めて念入りに水切りしてから中華鍋に投入。塩などで味を調えつつジャーっと炒めて出来上がり。絵皿に盛られてソースと共に差し出された。
見ての通り、ほとんど味付けされていないソース後掛けタイプの焼きそばである。絹糸のような細麺は柔らかく滑らかな舌触り。そのまま食べると挽肉の旨味とキャベツの甘味を仄かに感じる。ウイスキー・ブラントンのキャップで栓をされたソースはやや辛めのドロソースだ。ぐるりと一巡り垂らすとスパイシーな香りが辺りに漂う。箸で摘んで頬張るとこれがまた美味い。〆にも勿論だが、ビールのツマミとしてもなかなかのポテンシャルを秘めている。
お二人の注文した湯麺(トンミン)もハズレ無しの美味しさだ。麺もスープも他所ではなかなか味わえない透明感に溢れ、お腹一杯でもスルスルと胃に納まってしまう軽やかさに満ちている。ノーマルの状態だと写真の通りの具無しだが、200円でチャーシューやメンマ、青菜のセットをトッピングすることもできる。
このGOMAの湯麺はもともと千葉県・松戸の「13湯麺(かずさんとんみん)」という店がルーツらしい。どんな店なのか一度訪れてみたいところのだが残念ながら既に閉店してしまったようだ。(※)あの焼きそばはGOMAオリジナルなのか「13湯麺」にもあったのか、あるとすればいつからかなど知りたいことはいろいろ在るのだが仕方無い。冒頭で述べた通りとても分かりづらい場所なのだが、沼袋で飲む折があれば一度探してみて欲しい。
※「13湯麺」は2011年9月に移転再開したようです。
店舗情報 | TEL:03-3385-5005 住所:東京都中野区沼袋1-44-10 営業時間:18:00~翌2:00 定休日:毎月3日・13日・23日 |
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主なメニュー | 湯麺(トンミン)480円 炒葱麺(ネギソバ)600円 セット(チャーシュー、メンマ、青菜)200円 チャーハン 680円 焼ソバ 680円 ビール 500円 |
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