Minatoya 3
かつて虎ノ門にあった立ち食いそば屋、港屋。つゆにラー油を入れた「冷たい肉そば」が看板メニューの行列店で、現在提供している大手町の港屋2でもその人気は衰えない。
その港屋が2019年12月末、六本木に出店した。場所は東京ミッドタウンの近く。メルセデス・ベンツの情報発信拠点、Mercedes meに隣接した「NEXTDOOR」という建物だ。
こちらでは和蕎麦ではなく、中華麺を使った「温かい肉そば」を売りにしている。しかも昨年から焼きそばが売り出されたらしい。それは食べておかねば。
1月末の平日、11時半の口開けを狙って訪問。入店すると真正面にレジカウンターがあり、そこで食券を購入する。
メニューは「温かい肉そば」(1200円)および「肉やきそば」(1200円)が主軸で、唐揚げやドリンクとのセットがある。この日注文したのは肉やきそばだ。
店内は丸テーブルが並べられていて、テラス席もある。2019年の開業当初はこれまでの港屋と同じく立ち食いだったようだが、今は椅子が置かれており、落ち着いて食べることができる。お冷はセルフサービス。
厨房から何やら炒める音が聞こえ、ニンニクやごま油の香りが漂ってくる。後から他のお客さんも次々入ってきた。皆、温かい肉そばで、出来上がりが早い。肉やきそばはオーダーから7分ほどで配膳された。
肉やきそばには、温泉玉子が付いてくる。ベンツのエンブレムが描かれた小皿が、この立地の特別感を思い出させてくれる。焼きそばの天辺を少し凹ませて、温泉玉子を割って載せた。
麺は手もみ風の太い中華麺。トッピングに小口切りの長ネギと青海苔。煮込んだ豚肉が具としてたっぷり使われているが、野菜と炒めてはいないようだ。
食べる前はソースで味付けされているかと思ったが、そばつゆをベースに使っていて、刻みニンニクとラー油がかなり効いている。描写に困る味だが、強いインパクトの個性的な焼きそばでめっちゃウメーン! 玉子を絡めるとほんのりマイルドに。
お冷の置かれたテーブルには、蕎麦湯割り用の蕎麦粉やお湯に加えて、「やきそば用調味料」として特製ラー油と特製花山椒が置かれている。それらを使って味変したら、かなりスパイシーな味わいになった。これはこれで旨いなあ。
なお、この日の訪問に先立って、数日前に温かい肉そばも食べておいた。唐揚げとのセットで1600円。ツルツルでハリが良い麺に、白ごまと刻み海苔が「これでもか」という量でトッピングされている。
スープは、ラー油でほどよい辛さ。豚肉と小口切りの長ネギが、これまたたっぷり入っており、そのつゆと生玉子を絡めて食べたら、堪えられない美味さだった。麺のツルツル具合やスープの辛さ、生玉子を絡めた食感など、中野にあった「つけそば栄楽」を思い出す。
すでに他の飲食ジャンルで高評価を得た店が、このように焼きそばへ参入してくることは、素直に歓迎したい。六本木でしか味わえない焼きそばとして、定着してくれたら嬉しいなあ。
店舗情報 | 住所: 東京都港区六本木7-3-10 営業時間: 11:30-15:30, 17:30-21:30 定休日: 不定休 → ホームページ |
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主なメニュー | 肉やきそば 1200円 温かい肉そば 1200円 |
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