ふみ
富士宮やきそば特集、3週目は前回の前島と同様の駄菓子屋系のお店を3軒ご紹介します。
静岡県には駄菓子屋によって定着したB級グルメが多い。県西部の遠州焼きに県中部の静岡おでん、そして富士宮の焼きそばや洋食(=お好み焼)、しぐれ焼などなど。マイナー志向な性格のためか、自分が食べ歩く際はついそういう駄菓子屋系の店を探し求めてしまう。
さて、今回紹介するのはJR身延線・西富士宮駅のロータリーの裏手にある、ふみというお好み焼屋さん。ここも地元で定評のある駄菓子屋系の店の一つだ。
昨年末の日曜、昼前に訪問。商店が並ぶ通りから駐車場の分だけ奥まった場所に店舗がある。富士宮やきそばの幟も出ていないので、探すには注意が必要だ。ペットのワンちゃんが外に出ないように置かれた低い柵を跨いで入店。店内は駄菓子屋というより、駄菓子も置いてある鉄板焼きのお店という雰囲気だ。奥に置かれていた冷蔵ケースが印象的である。
先客のご夫妻一組が鉄板の前に腰掛けてお好み焼を待っている。その向こうで調理中の女将さんが「いらっしゃいませ」と笑顔を投げる。この女将さんが喋る喋る。順番待ち用の椅子に腰掛けている近所の常連のおばちゃんと終始談笑していた。こういうお店、大好き。
メニューはお好み焼と焼きそばのみ。最安の品は500円から。桜えびがミックスより高いというのは興味深い。どれだけ大量に使っているんだろう。
「ご注文、お決まりですか?」
「焼きそばだけですみませんが、ミックスそば(600円)をください」
「はいね(笑)」
以前紹介したすぎ本の本店と同じく、こちらもお好み焼がメインの店で地元客もそれが目当てで訪れている。焼きそばだけの注文は本来は不本意なはずなので、その辺に気を遣ってしまう。
この店の焼きそばはラードを引かず、たっぷりの肉カスから出る油だけで焼くのが大きな特徴だ。一般的なサイズの2倍はありそうな広い鉄板に具と麺を乗せ、適度に水を加えながら慣れた手付きで混ぜ炒める。5分ほどで出来上がり。
麺はマルモ食品。具はイカ・肉・キャベツ・ネギ・肉カス。ダシ粉と青海苔、紅生姜のトッピング。イカも肉もキャベツも肉カスもたっぷり使われていて、並とは思えないボリュームだ。
味付けはやや甘めの自家製ブレンドソース。肉カスの風味がコクを増している。さらにキャベツもネギも他の店より大きめに刻んであるため、それらの甘味と食感もプラス。駄菓子屋系にしては値段が100円くらい高く感じたが、このクォリティなら納得だ。評判通り、とても美味しい焼きそばだった。
お会計の際に売り物の飴玉をひとついただいた。入店から帰るまで賑やかで楽しく過ごさせて大満足。お好み焼も食べたいところだが、常連さんに言わせると両方食べるのは若くないときついらしい。それは次回のお楽しみに取っておこう。
店舗情報 | TEL:0544-23-2515 住所:静岡県富士宮市貴船町2-9 営業時間:11:00~14:00、16:00~19:00 定休日:水曜(不定休あり) |
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主なメニュー | 焼きそば 桜えびそば 700円 ミックスそば 600円 いかそば 500円 肉そば 500円 お好み焼 桜えび天 700円 ミックス天 600円 フランクフルト天 600円 肉天 500円 いか天 500円 ミックス玉天 700円 肉玉天 600円 いか玉天 600円 玉子天 500円 |
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