八千代
岐阜市の柳ヶ瀬商店街に、八千代というお好み焼きの老舗がある。岐阜ならではのシンプルな薄焼きが名物の店だ。
今年1月の岐阜新聞の記事に「昨年創業70周年を迎えた」と紹介されている。逆算すると1952年=昭和27年に創業したことになる。
訪問したのは3月中旬、土曜の13時過ぎ。先日紹介した木蓮さんからバスで柳ヶ瀬に移動しての、はしごランチだ。アーケードをウロウロして、日の出通りにある、狭い間口の店舗に着いた。
実はこの店には、過去に二度振られていて、今回が三度目の正直だった。営業時間が午前11時から午後2時までで、早仕舞いもあるので訪問する際は注意が必要だ。
お店は奥に長い造りで、4人掛けテーブルが3卓、2人掛けが2卓ある。持ち帰りも含めて、お客さんがひっきりなしにやってくる。私が入店したときも満席で、店内の椅子に腰掛けて順番を待つ。座っていると、ホール担当の女将さんが注文を取りに来た。
メニューは焼きそばとお好み焼きのみ。注文したのは玉子入りの焼きそば(610円)と、お好み焼きの並を一枚(300円)。木蓮さんでも焼きそばとお好み焼きを食べたので、なかなかボリューミーな連食になる。
順番が回ってテーブルに着席できたの13時半ごろ。奥の厨房から焼きそばが運ばれてきたのは、さらに10分ほど待ってから。ご年配のご夫妻で経営されているので、時間に余裕を持って訪問したい。
焼きそばはもっちりした中細麺を使っている。短冊切りのキャベツと豚肉がたっぷり入っていて、しっかり焼かれている。青のりは掛かっていないが、半熟の目玉焼きと微塵切りの紅生姜が彩りを添えている。
味付けはほんのり甘めの優しいソース味。肉の旨味が良い塩梅で、めっちゃウメーン! 目玉焼きを崩して絡めてもよし。どことなく高山市のちとせの焼きそばを思い出させる味わいだ。
続いてお好み焼き。薄く丸く焼いたのを三つ折りにしてある。細長い棒状に畳まれた状態なので、これがお好み焼きだとひと目で判別するのは難しいだろう。注文数の単位が「○本」ではなく「○枚」なのも面白い。
お箸で切れ目を入れ、端の方を広げてみた。生地と野菜が重ねられ、層をなしているのがわかる。これが柳ヶ瀬の古くからの薄焼きスタイルだ。食べて見ると千切りキャベツの甘さと鰹節の風味にソースが混じって、素朴な美味しさだ。ふんわり生地で、食べごたえもあり。
卓上に置かれているソースは、酸味が強めでスパイシーなウスターソースだ。そいつを掛けて味変しても美味しかった。原価が掛かってないのは分かるが、これで300円は安すぎるなあ。
焼きそばとお好み焼きで、お会計は910円。帰りは閉店間際の時間だったが、まだ順番待ちがいた。人気ぶりが凄いなあ。なかなか訪れることはできないけど、これからも末永く続けてほしい。
店舗情報 | 住所: 岐阜県岐阜市日ノ出町2-16 営業時間: 11:00~14:00 定休日: 水曜 |
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主なメニュー | やきそば 560円~ お好み焼き 300円~ |
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