和印道 木場
いきなりだが、あなたはインド式中華料理、インディアン・チャイニーズをご存知だろうか? ありていに言えば、インドで現地化した中華料理のことだ。
首都圏には、インド式中華料理を食べられる店がチラホラあり、焼きそば系のメニューも多い。当ブログでも何度か紹介してきたので、ご記憶の方もいるだろう。
今回紹介する和印道も、インド式中華料理を提供している店のひとつだ。最寄り駅は、地下鉄東西線の木場駅。3月上旬、平日のお昼時に訪問してみた。
中華料理店の脇の階段を登り、ドアを開けると客席スペースが窓際から奥の方まで広がっていた。テーブルがズラッと横並びになっている。
客席はランチ客でほぼ埋まっていたが、ラッキーなことに1席だけ空席が残っており、すぐに着席できた。さっそくメニューを確認する。
一般的なインド料理店と同じく、このお店もナンとカレーのセットが人気だ。しかしメニューをめくると、ビリヤニもあるし、「インド風中華類」のページも複数ある。
注文したのはシェズワン・チキン・ヌードル(1300円)とサモサ・チャット(600円)。それとラッシー(390円)。ラッシーはすぐ来たが、料理は混んでいるので時間が掛かるそうだ。
注文から20分ほど経ち、午後1時を過ぎて客もまばらになったころ、オーダーした品々がようやく運ばれてきた。どれどれ、早速いただくとしよう。
まずはシェズワン・チキン・ヌードル。「シェズワン(Shezwan)」は「四川」を指すので、もし日本語に翻訳したのなら、「四川風鶏肉焼きそば」になる。
しかし南インドにおける「シェズワン」は、本来の四川の麻辣的な味わいからかけ離れている。赤唐辛子のペーストにニンニクや生姜などを加えた「シェズワン・ソース」という独特な調味料を使うのが特徴だ。
この店のシェズワン・チキン・ヌードルは、柔らかい中細麺に、チキン・人参・キャベツ・玉ねぎを使っていた。味付けは前述したシェズワンソースで、かなりの辛さだ。ボリュームたっぷりで、食べごたえ満点。生姜もなかなか効いていて、めっちゃウメーン!
たまたま隣の席のインド人家族も同じ品を注文していて、「焼きそば、焼きそば」と日本語を教えながら子どもに食べさせていたのが印象的だった。名前こそ四川だけれど、四川料理の要素が全く感じられない点も面白い。
続いてサモサ・チャット。「サモサ」(Samosa)は、豆ペーストなどのフィリングを、小麦粉の生地でテトラ型に包み、カリッと揚げたインドの軽食だ。インド料理店の定番なので食べたことがある人も多いだろう。しかしサモサ・チャットは私も初めて体験する。
「チャット」「チャート」(Chat/Chaat)はインドの屋台料理・軽食を指す、広い意味を持つ単語らしい。「サモサ・チャット」は、「サモサ」に「チャツネ(チャトニー)」を掛け、ヨーグルトやコリアンダーなどを掛けた料理を指すようだ。へー。
このお店のサモサの中身はジャガイモだそう。掛かっているソース(チャツネ? グレイビー?)はよどよい辛さと酸味があり、ひよこ豆がたっぷり使われている。カリカリの皮とホクホクのフィリングに絡めると、スパイシーでこりゃうまい。少食ならサモサ・チャットだけでも食事として満足できそうなボリューム感だった。
食べ終わるころ、「料理の提供が遅くなったお詫びにどうぞ」と、ホットチャイをサービスしていただけた。ホスピタリティあふれる接客にも大満足。いいお店だなー。食べたことがないメニューが他にもいろいろあったので、そのうちまた寄ってみたいな。カレー細胞さんのブログも参考にどうぞ!
店舗情報 | 住所: 東京都江東区東陽3-5-8 2F 営業時間: 11:00~15:00、17:00~23:00 定休日: 定休日なし(年末年始は休み有り) → ホームページ |
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主なメニュー | シェズワン・チキン・ヌードル 1300円 サモサ・チャット 600円 |
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