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小金ちゃん

2018年10月26日

つゆ・スープ入り系としてラーメンスープなどに入った焼きそばを幾つか紹介してきたが、ラーメンと焼きそばの融合した形態としては「焼きラーメン」なる品もある。博多・天神辺りのラーメン屋台では定番のメニューだ。その元祖の店、小金ちゃんを訪れたのは丁度一年前、昨年4月中旬のことだった。

月曜の夜、すっかり暗くなるのを待って連泊している博多のホテルを出、地下鉄で天神へと移動。やや迷子になりつつ21時頃に目的の屋台を発見した。さっそくビニールシートの中へと入る。

福岡天神 小金ちゃん

客席は10人分余りで先客は一人客が二組。屋台は天候や満席などの不確定要素に左右されやすいので一発で入店できたのはラッキーだと思う。正面に腰掛けてとりあえずビールをおでん2・3品注文。風の強い寒い日で、熱いおでんが胃に滲みた。

小金ちゃんにて、おでんとビール

ビールで喉を潤して落ち着いた頃に改めてメニューを確認。屋台とは思えない品数には驚かされる。おでん・焼き鳥はもとより、どて焼き、焼き魚、ラーメン、焼き飯、果ては牛ステーキまである。

小金ちゃん メニュー

スタッフは店主を含めて焼き台的エリアに3人。さらに洗い物などが担当だろうか、裏方に2人。屋台という業態から想像してたより随分と大規模ではある。その後4人組、5人組と客も次々と入って来た。月曜のこの時間帯でこの人気ぶりなら、確かに人手も要るだろう。

追加注文したお代わりビールとがんもどきをあらかた片付けてから、焼きラーメン680円を注文。私以外も含めて入って来たほぼ全ての客が焼きラーメンを注文していた。目の前で何度も調理され、その様子を観察してるうちに手順もあらかた把握できた。

鉄板に肉を敷き、千切りにした人参とカマボコ、玉ねぎ、モヤシを投入。胡椒をぱぱっと振ってから小手で混ぜ混ぜ。アシスタントの青年がラーメン用のとんこつスープを加え、店主がソースをダバダバ入れ、さらに混ぜ混ぜ。おかみさんが茹で上げた麺を乗せ、軽く混ぜてから鉄板に広げ、しばらく待ち。皿に盛り付けてからどて焼きの汁をトッピングして出来上がり。店主が「熱かばい」と注意しながらステンレスの皿を手渡してくれた。

焼きラーメン 680円

麺はもちろんとんこつラーメン用の極細麺。スープやソースの水分も吸っているためか、かなり柔らかい。味付けはソースの風味が前面に出ているが、とんこつスープとどて煮の汁のお陰で、かなりコクがある。肉はミンチ以上、細切れ未満の微妙な大きさ。麺に程よく絡む上、噛み応えもあって良いアクセントになってる。

隣の席で常連らしき年嵩のサラリーマンが新人の若者を連れ、やはり焼きラーメンを注文していた。焼きラーメンの感想を求められた若者が「焼きそばみたいですね」と言うと、常連の方は「焼きそばたい」と笑いながら答えていた。やり取りが妙に面白かった。

焼きラーメンを食べ終えた頃、さらに客が来たのでささっと退散。おでん4品に瓶ビール2本、焼きラーメンでお会計は2260円也。屋台って楽しいなあ。

小金ちゃん

店舗情報TEL:090-3072-4304
住所:福岡県福岡市中央区天神2 三井ビル裏親不孝通り入口
営業時間:18:30~翌2:00
定休日:日曜、木曜、雨天時
主なメニュー焼きラーメン680円
おでん 各種120円 手羽先(甘辛煮) 250円
どて焼き(牛すじ煮込み) 560円 ラーメン500円
ビール(中瓶) 550円