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福満園 本店

福建地方は焼きそば(炒麺)に負けず劣らず、焼きビーフン(炒米粉)も好まれている。一説によるとビーフン(米粉)は福建省の厦門(アモイ)が発祥の地とか。それが福建地方一帯を経て広東地方や海を挟んだ台湾へ広まり、さらには東南アジアにまで普及したという話だ。

福建風の焼きビーフンを食べに訪れたのは横浜中華街の福満園本店。福満園には幾つかの店舗があり、ここ本店は四川料理と福建料理を売りにしている。場所は中華街の北西の外れ、玄武門の近くにある。

横浜中華街 福満園 本店

3月上旬、平日のお昼時。店頭にはランチメニューしか出ておらず、そこに目的の品は載っていない。一応確認してみようと入店。自動ドアの先には広いフロアが広がっていた。店主だろうか、ビシッと決めたスーツの紳士がホールを差配している。

「ランチメニュー以外でも大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫ですよ」

正午を回るとほぼ満席に

にっこり微笑んで店奥の2人掛けテーブルへと案内してくれた。客席は丸テーブル3卓とその他テーブルが10卓あまり。入店した昼前には4割ほどの入りだったが正午を回ると混んできてほぼ満席になった。

福満園本店 焼きそば類メニュー

ランチとは異なるグランドメニューを受け取り、早速チェック。焼きビーフンは、普通の焼きビーフン(炒米粉・900円)と福建焼きビーフン(福建炒米粉・1000円)の2種があった。2つは味付けや具が異なり、後者には海鮮が色々と使われているらしい。もちろん後者の福建焼きビーフンを注文した。

アルミのポットに入った中国茶を喫んで待つ

アルミのポットに入った中国茶を喫みつつ待つこと、約20分。混雑に加えてランチメニューに無い注文をしたためか、思いのほか配膳まで時間が掛かってしまったようだ。どれどれ早速いただこう。

福建焼きビーフン(福建炒米粉) 1000円

使われているビーフンは超極細タイプ。後で調べたところ、ビーフンには通常の太さのビーフン(水粉・ズイフン)と細いビーフン(炊粉・ツイフン)があるそうだ(参考サイト)。この焼きビーフンはその細い方を使っているのだろう。一般的なビーフンや素麺よりずっと細く、炒めて千切れたのか一本一本がかなり短い。

極細ビーフン初体験で感動!

具は頭付きの海老が2尾とサザエのような大きめの巻き貝のスライス(螺頭?)、小さな牡蠣の身(蠔豉?)。それとキャベツ、ニラ、ネギなどの野菜類。事前説明通り魚介類がふんだんに使われている。

海鮮類がふんだんに使われて豪華な一皿

味付けは醤油系であっさりめ。極細のビーフンは、譬えるなら毛蟹の身をほぐしたような食感。魚介の旨みと米の香ばしさがマッチして、えもいわれぬ味わいだ。一口一口、頬張るのが楽しい。太い韮の根元部分なのだろうか、ネギの輪切りに似た野菜の鮮烈な香りも印象的だった。

海老を食べる際に御手拭きを渡してくれるなど、接客も好印象。単品の注文だったのにランチメニュー用の杏仁豆腐もサービスでくれた。ボリュームも充分。なんて良い店なんだろう。海老は殻ごとバリバリ食べてしまったけど。

サービスで杏仁豆腐も

お会計は消費税込みで1080円。うーん、超満足! これまで食べた焼きビーフンとは別次元の初めての食体験だった。これは自信を持っておすすめしたい。あー、また食べたいなー。

福満園 本店

店舗情報TEL:045-662-5185
住所:神奈川県横浜市中区山下町200 トキワビル1F
営業時間:11:00~翌1:00(金・土・祝前日 ~翌2:00)
定休日:無休
ホームページ
主なメニュー福建焼きビーフン(福建炒米粉) 1000円
焼きビーフン(炒米粉) 900円

福建風やきそば(福建炒麺) 900円
四川風焼きそば(四川炒麺) 900円
マーボー焼きそば(麻婆炒麺) 1000円
五目焼きそば(什錦炒麺) 900円

週代わりランチ 650円~
四川マーボー豆腐 1800円