伏見屋

新型コロナの流行で遠征を自粛していましたけど、ようやく久しぶりに関東圏から飛び出してみました。長かった!!


三種の神器の一つ草薙剣を祀る熱田神宮は、名古屋市中心部から5kmほど南に位置する。最寄りの名鉄・神宮前駅とJR東海・熱田駅の間にあるのが神宮前商店街だ。

名古屋市熱田区 神宮前商店街

2017年ごろのGoogleMapストリートビューを見ると、その神宮前商店街に「伏見屋」と「宮前食堂」という2軒の焼きそば店が並んでいるのが確認できる。正確な開業時期は不明だが、どちらもかなりの老舗らしい。

いつかこの2軒に行きたいと思っていたのだが、残念ながら宮前食堂は廃業して神宮餃子・宮前という店になってしまった。こちらのサイトによると餃子屋は2021年10月10日にオープンらしい。時期を考えると、宮前食堂の廃業は新型コロナの影響によるものかもしれない。

神宮前商店街 伏見屋

一方の伏見屋は今も営業中である。ただ行くなら急いだほうが良いだろう。新型コロナもどうにか落ち着き、GWの混雑も回避して、5月下旬にようやく伏見屋への訪問が適った。

伏見屋 店内の様子

訪れたのは土曜日の正午直前。2人で入店。店内には2人掛けテーブルが9卓あり、うち2卓をくっつけて4人掛けにしている。自分たちは奥の方に腰掛けた。

店頭の鉄板で調理

お店を切り盛りしているのは、年配の女将さんお一人だけ。調理は店頭の鉄板でおこなう。先客もいたし、自分たちのあとにも3組入ってきた。さらに持ち帰りの注文もある。女将さんのワンオペでとても忙しそうだ。

伏見屋 メニュー

メニューは焼きそばとお好み焼きがメインで、裏面には焼きそば定食やお好み焼き定食もある。注文したのはイカ・肉・玉焼きそばとデラックスお好み焼き。それにおでんと瓶ビール(500円)、オレンジジュース(200円)をお願いした。

おでん 300円

先客のオーダーの合間を縫って、おでん(300円)と飲み物が運ばれてきた。具はおまかせにしたところ、大根・こんにゃく・厚揚げが入っている。中京にはめずらしい、ごくあっさりした透明のお出汁だ。メニューには関東煮と括弧書きされていたので、黒い色をイメージしていた。からしをピリリと効かせていただいた。

イカ・肉・玉焼きそば 650円

続いてやってきたのは、イカ・肉・玉焼きそば(650円)。中太麺と、イカ・肉・キャベツが混ぜ炒めされている。玉子は目玉焼だが、昔は薄焼き玉子が標準だった。最近の需要に合わせて焼き方を変えたのかな。

モチモチ麺にほどよいバランスのソース

麺はモチモチ。中京地域の焼きそば麺は、蒸したあと茹でて油をまぶす、という工程が一般的らしい(昭和59年『麺類百科事典』)。こちらもそういう麺なのかな。ソースはバランスタイプでほどよい濃さ。目玉焼きを崩して、とろりとした黄身を絡ませるとコクが増してウマい。

あとから出されたトッピング類

ちなみにある程度食べ勧めた頃になって、「よかったら使って」とトッピング類を出していただいた。食べる前に青海苔とダシ粉を掛けて写真撮れば良かったなあ。

デラックスお好み焼き 850円

そして最後にデラックスお好み焼き(850円)。小袋入りのマヨネーズ付きで提供された。エビやベビーホタテなど、冷凍のシーフードミックスが使われている。解凍時のドリップ(水分)のせいか、旨みと共に少し臭みを感じた。

ソースは中京地域の定番、コーミソースだろうか。濃厚な味わいだ。デラックスというだけあって、具だくさんで贅沢なお好み焼きで美味しい。ただシーフードは入りすぎかも。イカ・肉・玉くらいで、ちょうど良かったかも知れない。

食後は熱田神宮へ

2人でペロリと平らげて、お会計は全部で2,500円。食後は熱田神宮を参拝した。こういうお店はもはや文化遺産だと思うので、どうにかして次世代に繋げてほしいなあ、と思う。微力ながらこれからも応援したい。

店舗情報住所: 愛知県名古屋市熱田区神宮前3-2-6
営業時間: 11:00~20:00
定休日: 木曜日
主なメニュー焼きそば 450円~
お好み焼き 500円~