みかづき 万代店
ご存知の方も多いだろうが、新潟には焼きそばにトマトソースを掛けたイタリアンという食べ物がある。みかづきはそのイタリアンを生んだ新潟のファストフードチェーンで、駅ビルやショッピングセンターのフードコートなどに出店している。新潟市街だと万代シティバスセンターのみかづき万代店がアクセスしやすい。
訪れたのは昨年の8月下旬。エスカレーターでバスセンターの2Fへ昇ると、すぐ右手にみつかった。学生が夏休み期間中ということもあって、店内は家族連れやカップルで賑わっている。
入り口正面にあるカウンターでメニューを確かめ、イタリアン320円とコーラ120円のセット440円を注文。
「こちらでお召し上がりでしょうか?」
「はい」
「焼きに5、6分掛かりますがよろしいですか?」
「はい」
「出来上がりましたらお呼びしますのでこちらの番号札をー」
「はい」
ドラゴンクエストの無口な主人公のように「はい」とだけ応答して、丁度空いたテーブルに腰掛けて待つ。ほとんどの人がイタリアンを食べ、さらにたこ焼きやポテトなどのサイドメニューをつついている。各地への長距離バスが発着するバスセンターという場所柄、ここで食べて旅立つ人や、帰郷して懐かしがりながら味わってる人もいるのかも知れない。
「2番の番号札でお待ちのお客様、お待たせしましたー」
「はい」
発泡スチロールの容器に入ったイタリアンと紙コップのコーラが乗ったトレイを受け取ってテーブル席へ運んだ。
みかづきのイタリアンを食べるのはこれで二度目だが、改めて見ると麺がかなり太い。角ばった極太の中華麺とモヤシ・キャベツを炒めて、特製のウスターソースでやや薄めに味付け。そこにトマトソース(トマト、人参、玉ねぎ、コーン、挽き肉)がたっぷり掛かっている。付け合せの白ショウガやプラスティック製のフォークで食べるスタイルも独特だ。ウスターソースの酸味とトマトソースの甘味が混然となって、普通の焼きそばよりハイカラな味わいとなる。麺の太さがあってモッチリした歯応えのためか、ボリューム以上に満腹感も得られた。
みかづきがイタリアンを始めたのが昭和三十五年。以来五十年余り、下越・中越地域に徐々に普及して、いまや県民食となった。「米どころで何故こんな焼きそばモドキが?」「これのどこがイタリア?」など、色々と不思議な食べ物ではあるが確かに癖になる味だ。麺の上から掛けるソースもバラエティに富んで、未だその人気は衰え知らず。新潟から東京に来る人々は多いと聞くが、東京でも日常的にイタリアンが食べられるようになれば嬉しい。
店舗情報 | TEL:025-241-5928 住所:新潟県新潟市中央区万代1-6-1 新潟交通バスセンタービル2F 営業時間:10:00~20:00 定休日:1月1日 → ホームページ |
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主なメニュー | イタリアン 320円 大盛 390円 たこ焼き 350円 フライドポテト S160円 L260円 ドリンク S120円 M160円 L200円 その他各種イタリアン、セットなど |
ディスカッション
コメント一覧
カリーナは今は新潟市に合併された旧巻町にあったラーメンタカノでよく食べました。小学生、中学生の頃だから、今から35~40年くらい前だったかな。みかづきよりこっちが早かったと思うな~
星野さん、コメントありがとうございます!
ラーメンタカノのナポリとカリーナですよね。
村上のラーメン小多喜という店でいただいたことあります。
残念ながら今は既に閉店していますけど。
http://yakitan.info/archives/kotaki
あと旧巻町のスーパー・萬屋さんでカリーナもいただきました。
http://yakitan.info/archives/yorozuya
ただ私が調べた限りでは、みかづきが起源なのは間違いないように思います。甘味処三日月が現在の「みかづき」と名前を改めたのは昭和47年(1972年)ですが、イタリアン自体は昭和35年(1960年)から提供していますから。良かったら↓こちらの記事もご覧ください。
http://yakitan.info/archives/mikazuki2
今後ともよろしくお願いします!