ゆ乃字
盛岡三大麺の一つと言われる盛岡じゃじゃ麺。満州の炸醤麺(ジャージァンミェン)をルーツとする麺料理で、茹でたうどん玉に肉味噌とキュウリ・ネギを載せ、がっつり混ぜていただく。食後に生玉子と茹で汁を注いで鶏蛋湯(チータンタン)にするのも盛岡じゃじゃ麺の大きな特徴だ。(元祖とされる白龍本店だとこんな感じ)
ところで盛岡の総鎮守・盛岡八幡宮の門前通りにゆ乃字というお好み焼屋さんがある。このお店では上述のじゃじゃ麺を焼いた「焼じゃじゃ」が食べられるそうな。
訪問したのは昨年2013年の6月下旬、日曜の夜19時ごろ。日が長い季節でこの時間でもまだ明るい。丁度、夏越大祓式の祭礼の日で、門前街は独特の賑わいを見せていた。お店も賑やかな雰囲気の外観だ。
店内もホーロー看板でデコレートされ、レトロな雰囲気を醸している。客席はカウンター6席に小上がり3卓、2階もある。既に酔ってる団体もいる。七輪焼肉も出来、その煙が店内に充満していた。
このお店、飲み物は290円均一。肴も290円または580円という価格設定。カウンターに腰掛けてビール(290円)と焼じゃじゃ(580円)を注文。お通しは麺つゆで味付けされてほうれん草と温泉玉子。
カウンターからだとマスターが鉄板で調理する様子がよく見える。マスターは祭礼の日のためかねじり鉢巻、法被に褌という粋な拵え。そういえば、このお店は祭り用品店が母体だとか。根っからの祭り好きなんだろうなあ。
ネギと胡瓜を炒めて湯気を立てるうどん玉を投入。さらに紅生姜と肉味噌を加え、油か酢か、液体を掛けて混ぜ炒め。皿に盛りつけてタレと和えた千切りキャベツ、さっきとは違う肉味噌をトッピングして出来上がり。
「よく混ぜて食べて」
「はいっ」
言われた通り、割り箸でグニュグニュ混ぜて食べ始める。うどんのモチモチ。胡瓜とキャベツの歯応え。紅生姜の酸味。肉味噌の唐辛子の辛さ。甘さ、辛さ、酸っぱさが渾然一体となり、完成度の高い麺料理として成立している。うーむ、うまくまとめたものだ。素直に美味しい。ボリュームもなかなかある。
少し贅沢を言えば〆のチータンタンが出来ないのがちょっと物足りないくらいか。お通しで温泉玉子が出たけど、あれを入れれば……いや、まあお値段均一だと難しいよなあ。
ビールのお代わりも含めてお会計は1500円。この日は食べ歩きだったので軽めに済ませたけど、いつかゆっくり飲みに来たい。
店舗情報 | TEL:019-653-4498 住所:岩手県盛岡市八幡町1-5 営業時間:18:00~ 定休日:無休 |
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主なメニュー | 焼肉・一品料理 290円均一 お好み焼・お食事 580円均一 飲み物 290円均一 |
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